藤井聡太二冠が語る「将棋とサッカー」の共通点

師匠・杉本八段と本音で語った将棋のあれこれ

杉本八段と藤井二冠がタイトルの重みや才能とピークなどについて語り合った(写真:筆者撮影)
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今や日本一有名な「師弟」と言っても過言ではないだろう。杉本昌隆八段と藤井聡太二冠。その2人がタイトルの重みや才能とピーク、将棋をスポーツに例えると……とさまざまなことについて本音で語り合った。本稿では、7組の棋士の師弟関係のノンフィクションと杉本八段と藤井二冠の対談が収められた、野澤亘伸氏著『絆――棋士たち 師弟の物語』から、杉本八段と藤井二冠の対談の一部を抜粋してお届けする。

藤井二冠に連絡するとき緊張する師匠

――藤井二冠がタイトルを獲られてから杉本師匠は藤井二冠に連絡をするときに緊張されるとか?

杉本昌隆(すぎもと・まさたか/ 1968年愛知県名古屋市出身。(故)板谷進九段門下。1980年6級で奨励会に入会。1990年10月1日四段。2019年2月八段。「振り飛車戦法」において、現代につながる定跡の礎を築いた1人。1998年度NHK杯戦ベスト4、2001年度朝日杯オープン選手権準優勝。棋書に名著が多く、『相振り革命シリーズ』はベストセラーに。師匠の故・板谷進九段の意志を継ぎ、名古屋を中心に東海地方での普及に力を注いでいる。2021年3月現在、棋士の養成機関である奨励会に13人の弟子がいる(写真:筆者撮影)

杉本八段(以下、杉本):彼は優勝は最年少記録など、自分が実現できていないものを次々に達成しています。その中でもタイトルというのは、いままでとはまた違う。棋界にいる者にとっての憧れであり、目標です。それを成し遂げた棋士として見てしまうと、これまでとは違う感情が生まれますね。

藤井二冠(以下、藤井):タイトルを獲ったことで自分自身はとくに変わらないと思っています。でもタイトル戦を通して、普段では得られないような経験をすることができました。それは今後に生かしていきたいです。

――棋戦での移動の時間が多くなります。飛行機に乗っている時間はどうされているのですか? 羽生九段は「寝るのは得意で、どこでも寝られます」と。

藤井:そうなんですね。私はとくに決めていないです。飛行機は窓際だったので、景色を眺めていました。飛行機自体、家族旅行で北海道に行ったとき以来でした。海外はいずれ機会があれば行ってみたいです。どこに行きたいかは、うーん、難しいですね。

――対局前は普通に休めていますか?

藤井:基本的にはそうですね。2日制の場合、1日目の夜のほうが難しいのかなとは思います。気になってしまうことがあるので。幸い、王位戦では6時間以上は睡眠時間を確保できました。寝るのは得意というほどでもないです。

――藤井二冠は波が少ないように思うのですが、ご自身の中で調子が悪いと感じるときはあるのでしょうか?

藤井:まったくないわけではないです。

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