「占い」を客観的な視点でさまざまな角度から検証する本連載。今回は、昨年11月に発売されてから、瞬く間に7刷まで重版し、異例のヒットとなっている書籍『「風の時代」に自分を最適化する方法』を取り上げたい。星占い関連の本でありながらビジネスマンにも多く手に取られているという本の筆者は、yujiさんだ。
もともとプロダクトデザイナーだったという同氏は、見た目も占い師というより、ファッションやデザイン関係者を思わせる。そんなyujiさんが自らが「星読み」と呼ぶ仕事に転じたのはなぜだろうか。そして「新たな時代」にビジネスピープルが備えておくべきことはなんだろうか。
占星術界では大きな時代の変わり目
yujiさんの著書にのみならず、ここのところよく「風の時代」という言葉を耳にしないだろうか。西洋占星術によると2020年12月、天体の配置が大きく変わり、220年ぶりにそれまでの「土の時代」から、「風の時代」に変わり、これを女性誌中心に多くのメディアが取り上げているのだ。
占星術の考え方によると、時代は約200年ごとに「水」「火」「地」「風」に変わるという。が、時代が変わるということは占星術では何を意味するのだろうか。
「私たちは毎日、朝が来て夜を迎える宇宙のめぐりの中で生きています。四季もめぐりですよね。天体もつねにめぐっていて、星の動きと歴史の転換点は連動しているのがわかります。前回の風の時代は鎌倉時代の始まりでした。日本の大きな変容のタイミングと言われています。火の時代に変わったのは関ヶ原の戦いがあり、江戸幕府が生まれた頃。そして産業革命に合わせるように土の時代に変わりました。歴史の大きな転換点と時代の移行は符合しているのがわかります」
そして昨年、占星術師たちがこぞって「時代が変わる」と見ていたタイミングで起きたのが新型コロナウイルスによるパンデミックである。これによって、世界中の人の働き方や価値観は大きく変わった。パンデミックを「風の時代になったから」と見るのは無理があるが、多くの人が「変化」を感じたのは間違いないだろう。未曾有の事態で、より多くの人が「風の時代」に興味を持つことにつながったとも言える。
そんな新しい時代をビジネスピープルはどう生き抜くべきか。yujiさんに聞く前に、そもそもyujiさんがなぜ占い師に「転職」したのか聞いてみたい。
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