チケット完売!究極の野外レストラン 日本を味わう、五感体感ラグジュアリー

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プレミアムなイベントの舞台裏

さて、ここからは少し踏み込んで、ビジネス的にはどのような仕組みになっているのか、その辺りについてもお話したいと思います。

というのも、これはファッションショーのように、ブランドがイメージや販売促進のために行う宣伝活動ではありません。あくまで事業として行われているのです。ですが、レストランが全くない場所に、星付きレストランのシェフが料理するようなキッチンを設営し、高級のレストランクラスのダイニングスペースを用意するのです。費用は、限定80席のチケット代ではまかなえないほどかさむと思われます。そのあたりについても、前出の大類氏にお伺いしました。

「以前、佐渡で行ったときは、“官民恊働した魅力ある観光地の再建・強化事業”として官公庁の助成金を受けました。そして、そのほかの場合でも、国や地方からの助成金を得ている場合が多いです。ただし、それだけで費用は賄いきれませんから、お客様の代金とパートナーであるレクサスの協賛でカバーしています」

場所はどのように選び、また、値段設定などは、どのように行われているのでしょうか。

「実はこのダイニングアウト、地方の自治体ではかなり知られていまして、今も既に10カ所以上のさまざまな市町村などから、オファーをいただいています。前回の竹田市の場合も、市の若い職員の方が訪ねて来られてお話をお伺いし、”では一度、竹田に”といって来たところからご縁がつながりました。

値段に関して言えば、正直なところ、少し高すぎるのではないかという抵抗が(イベント前の)われわれにあったのは事実です。ところが、実際にふたを開けてみると、お客様から金額に関して高いというお声はまったくいただいておりません。半年以上かけて、この数日間のためだけに、一流のシェフが作る料理と、この特別な会場を考えると、むしろ安いのでは、という声もあります。本当に、この2日間ですべてはなくなってしまうのですから」

イベントが終わった後に残るもの……

とは言え、会場や料理がなくなっても、本当にすべてがなくなるわけではありません。それが、このイベントの真骨頂です。

「イベントは終わっても、そこから何かが残せるように、料理のレシピはすべて公開されています。実は、今回、シェフが銀座のエスキスから連れてきたスタッフは4人のみで、あとは、地元のスタッフで行われました。その中には、普段飲食業に携わっていない、市の職員の方などもいます。一方、シェフも地元のためにレシピを残し、惜しみなく教えてくれました。ですから、これは地元のスタッフも含め、みんなの力で作り上げているイベントなのです。

そう言えば、今度、イベントを一緒につくった地元スタッフが集まり、今回のレシピを参考にした”地元向けミニダイニングアウト”を行うそうです。そうやって、ダイニングアウトというイベントが地方に残って、一時的なものではなく、長期的に地域と共存していければと思っています」

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