綾瀬はるかの「サイコパスな男」に魅入られる訳 連ドラにファンタジーが5作もそろった理由
昨春、一度目の緊急事態宣言が発令されたことで「半沢直樹」、「ハケンの品格」(日本テレビ系)、「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日系)など各局のドラマ撮影が休止され、放送延期に追い込まれました。
各局は過去の名作を再放送して乗り切りましたが、最も支持を集めていたのは「JIN-仁-」(TBS系)。同作は、もし現代の医師が江戸時代にタイムスリップしたら……という設定のファンタジーであり、やはり老若男女にとってわかりやすく、気軽に見られる作品でした。
再放送された当時、ネット上には「涙腺崩壊」「感動が止まらない」「コロナを忘れて見入ってしまった」など称賛の声が続出。つまり、「入口はわかりやすく、気軽に入れる」にもかかわらず、「入ってみたら奥が深くて、十分楽しめた」のでしょう。
温かい人間ドラマをわかりやすく見せる
「JIN-仁-」はタイムスリップを入口にしたファンタジーですが、視聴者に感動を与えたのは、ひたむきに生きる人々や、病に立ち向かう医療従事者たちの姿。ファンタジーを入口にしたことで、そのような熱く、温かい人間ドラマをわかりやすく見せることができたのです。
この点は現在放送中のファンタジーも同様。「知ってるワイフ」は、知らなかった妻の思いや哀しみを知り、本当に大切なものを模索する。「君と世界が終わる日に」は、絶望的な状況で生まれる絆や、変わらない愛情を実感する。「モコミ」は、狭い世界に閉じこもっていたヒロインが自分や家族と向き合い、再生していく。「江戸モアゼル」は、江戸の花魁と現代の草食系男子が恋心を育む。いずれもファンタジーを入口に掲げながら、視聴者を深い感動に誘おうとしていることがわかるでしょう。
一方、「天国と地獄」は先が読みづらい設定ですが、「互いの価値観を根底から揺るがす、予想もしない真実と“究極の愛”が待っていた」という展開が予告されているだけに、中盤から終盤に向けて感動させられるシーンが増えていくでしょう。
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