テレビが遂に気づいた「視聴率より大切なこと」 「テレビ離れ」にお笑いと生放送で逆襲かける

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開き直りか苦肉の策か、テレビ業界がついに変わり始めました(写真:TARIK KIZILKAYA/iStock)

ネット中心の生活を送る人が増え、低視聴率を報じる記事があふれるなど、テレビ業界の人々ですら、「テレビ離れ」という言葉を否定できない状況が続いています。

その他でも、リアルタイム視聴が前提のビジネスモデルを変えられないまま録画やネットでの視聴が浸透したり、コンプライアンスが重視されて表現の幅が狭くなりがちになったり、SNSなどで批判が可視化されたりなどの逆風は少なくありません。

さらに追い打ちをかけたのが、コロナ禍による減収。緊急事態宣言の発令時は、番組収録すらできない苦境に見舞われるなど、八方塞がりの状態に追い込まれてしまいました。

しかし、逆境時こそ、それまでの課題に向き合い、戦略をドラスティックに変える絶好機。各局は「ピンチはチャンス」とばかりに、思い切った番組制作の形を見せはじめているのです。それはこれまでの世帯視聴率至上主義を変えるとともに、人々の「テレビ離れ」を変える可能性を秘めたものでした。

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その思い切った番組制作の形は、ネタ番組と生放送の2つ。

まずネタ番組は、各局がそろって大型特番をハイペースで放送しています。

その象徴が9月26日に8時間に渡って生放送された「お笑いの日2020」(TBS系)。同局は4月11日に3時間特番「ザ・ドリームマッチ2020」を6年ぶりに復活させたほか、今年3月15日に立ち上げたばかりの3時間特番「ザ・ベストワン」の第2弾を8月2日に放送し、9月26日にも「お笑いの日」の中で放送しました。

日本テレビも2時間特番の「エンタの神様」を4月1日、6月9日、8月10日、9月23日と隔月ペースで放送しているほか、4月にゴールデンタイムでレギュラー化された「有吉の壁」も月1ペースで2時間SPを放送しています。

フジテレビも3月28日と5月23日に2時間特番「ENGEIグランドスラム」を放送したほか、5月30日と8月15日に2時間特番「千鳥のクセがすごいネタGP」、8月29日に2時間特番「ただ今、コント中。」と2つのネタ特番を新設しました。

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