テレビが遂に気づいた「視聴率より大切なこと」

「テレビ離れ」にお笑いと生放送で逆襲かける

テレビ番組の生放送はツイッターをはじめとするSNSとの親和性が高く、トレンドランキングを席巻することも少なくありません。そんな「SNSにつぶやきながらテレビを見る」という視聴スタイルが最も促進されるのが生放送なのです。

また、「番組の熱心なファンであるほど録画してじっくり見るため、視聴率に反映されにくい」という課題を解消することも、生放送が増えている理由の1つ。「一部だけでもいいから生放送にすればリアルタイムで見てもらえるだろう」という狙いがあるのです。

リスク回避や完成度より大切なもの

これまではリスク回避や完成度などの観点から、ほとんどの番組が収録放送を選んでいましたが、「このままではまずい」という危機感が生放送の増加につながっているのでしょう。各局のテレビマンが、「リスクや完成度の前に、まず見てもらわなければ何もはじまらない」ことに気づいたのです。

これまで各局のテレビマンは、「ためになる情報が入った番組でなければ世帯視聴率が獲れない」という観点からお笑い番組を激減させ、「長めに収録したものを編集して、面白さを凝縮しなければ世帯視聴率は獲れない」という観点から生放送を避けてきました。

そうした状況で番組表の大半を占めるようになったのは、生活情報、クイズ、グルメがテーマのバラエティ。中高年層の好むこれらの番組がゴールデンタイムを覆い尽くしたことで、若年層の「テレビ離れ」が加速したという背景があるだけに、ここ数カ月間の変化は、ようやくその呪縛から解き放たれたことを感じさせます。

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 最新の週刊東洋経済
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ホンダ「4代目フィット」がイマイチ売れていない理由
ホンダ「4代目フィット」がイマイチ売れていない理由
京セラのガラパゴススマホ「トルク」がたどり着いた境地
京セラのガラパゴススマホ「トルク」がたどり着いた境地
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
「半導体パニック」自動車産業に与える巨大衝撃
「半導体パニック」自動車産業に与える巨大衝撃
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
これが世界のビジネス常識<br>会社とジェンダー

「ジェンダーギャップ指数ランキング2021」で日本は120位という結果に。先進7カ国中で最下位かつ、女性の社会的地位が低いとされるアフリカ諸国よりも下です。根強く残る男女格差の解消は、日本経済が再び競争力を取り戻すために必須の条件です。

東洋経済education×ICT