国内MBAの光と影--不況で志願者が増えるが、質低下の懸念も

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 中でも顕著なのが関西地区だ。社会人が関東より少ない一方、京都、神戸などの国立大のほか、同志社、関西学院、立命館など主要私立大学のほとんどが専門職大学院のMBAコースを設置している。「参入が相次ぎ、完全にオーバーキャパシティ」(グロービス経営大学院の田久保善彦マネジング・ディレクター)。

競争激化で勝ち負けも鮮明になりつつある。早稲田や青山学院などの実力校に志願者が集まる一方、定員割れの大学院も多い。

文科省の実態調査によると、09年度の専門職大学院のビジネス・MOTの31専攻のうち14専攻で定員割れ。同分野の全体の入学者を定員数で割った充足率も、4年連続で1倍を下回っている。社会人だけでは定員が足りず、就職先が決まらない学卒者で埋める大学院も散見されるようになった。

脱落組も出ている。06年に株式会社が設立した大学院として注目された大阪市のLCA大学院大学は、予定した学生数が集まらず、09年度に募集停止に追い込まれた。

伝統校に広がる危機感 3校で提携の動きも

伝統校からはMBAの“濫造”を警告する声も上がる。

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