「目が死んでる」と言われた人が知るべき改善法 「眉毛」も他人に与える印象を左右している

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プロサッカーの一流選手はピッチ全体を見渡しながら、自分がどう動けばいいかを判断している。一流選手には、眉間に緊張が入っている感じはない。

ストレスの多い人は、眉間に縦じわが多いものだ。眉間の縦じわは、「我慢している人」のイメージである。大目に見ても爽やかさは出にくい。感情表現として、眉間にしわが寄るのが癖になっている人に、自分が思っている以上に他者にストレスを与えていることがある。

少人数の会社で、なかなか人がいつかないところがあった。スタッフが次々と辞めていくのである。理由の1つは、どうやら上司の表情、眉間のしわにあった。

悪い局面で感情を顔に出さないように

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ちょっとでもネガティブな話になると、深いしわが寄る。たとえば「雨続きで嫌になってしまうよね」といった程度の話をする際でも、眉間にしわが寄ってしまう。本来は他愛もない天気の話なのに、深刻な話のような空気になってしまう。職場全体が暗くなっていく。

こういうことが日常的にあると、部下たちは常にストレスを受けてしまう。結果、精神が参る人も現れる。

組織で働く人、特に上に立つ人は、悪い局面で感情を表情に出さないように心がけたい。できるだけポーカーフェイスを心がけたほうがいい。官房長官時代の菅総理は、それが奏功していたとも言える。

ただし、本当に強いメッセージを発する必要がある際には、目や眉などの表情のみならず、発声、全身の動き、すべての非言語情報を駆使して、総力戦に臨まねばならない。

竹内 一郎 宝塚大学・東京メディア芸術学部教授

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たけうち いちろう / Ichiro Takeuchi

1956(昭和31)年福岡県久留米市生れ。劇作家・演出家。横浜国立大学卒。博士(比較社会文化、九州大学)。さいふうめい名義で『哲也 雀聖と呼ばれた男』の原案を担当。2006(平成18)年、『手塚治虫=ストーリーマンガの起源』でサントリー学芸賞を受賞。著書に『人は見た目が9割』『やっぱり見た目が9割』『ツキの波』など。

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