「女嫌いの女」は、幸せになれますか? 上野千鶴子氏vs.東大女子(第2回)

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日本を代表する社会学者であり、フェミニズムの牽引役でもある上野千鶴子氏は、「人生相談の名回答者」としても知られる。
女たちのサバイバル作戦」(文春新書)は大きな話題に
朝日新聞の人気人生相談連載「悩みのるつぼ」では、性に悩む中学生や人生をリセットしたい70代主婦など、年齢、属性の異なるさまざまな人の悩みに、歯に衣着せぬ直言で答え、大変な反響を呼んでいる。
その上野先生が、長年教鞭を執った東大に帰ってきた。”日本の働く女性はしあわせになったのか”を問うた話題作「女たちのサバイバル作戦」(文春新書)刊行記念ブックトーク(主宰/東大生協書籍部・文藝春秋)で、今後のキャリアや、女性でいることの生きづらさを感じる現役女子大生の悩み相談に乗るためだ。
現役東大女子は、いったい、どんな悩みを吐露するのか?そして、上野先生はそれにどう答えるのか?上野流「白熱教室」を再現する。

  第1回:上野千鶴子先生、東大女子は幸せですか? 

女性は優遇されすぎ?

女子学生Aさん(以下、A):それでは、質問させてください。私は東大大学院生なのですが、身近にいるバックラッシュ(ジェンダーの平等の推進や、女性の地位の向上に対して反発する動き)な人への対応について困っています。

と言いますのも、私の周りには、育児休暇を取る女性は制度のフリーライダーだとか、フェミニズムは女性優遇思想であり、自分は平等主義者だからフェミは嫌いだと言う人がいて、どう対応したらいいのかわからないのです。

やり過ごしたらいいのか? 反論したらいいのか? アドバイスをください。

上野:あなたの、身近なバックラッシャーとは何者なの? 同世代の男? 

:はい、そうです。あと、女性もいます。

上野:へぇ、そうなの。女も言うの。女は優遇されている、と。 あのね、そう言う人たちには、ぜひ、社会学をやっていただきたいわ。

女がいかにワリを食っているかは、男女賃金格差、女性の昇進状況や女性の家事負担の重さ、睡眠時間の短さなど、データを淡々と示せば、一目瞭然ですよ。ましてや、「女性優遇」なんて、完全にデマですね。

根拠のないデマなのに、女性はひいきされているという男がいるなら、それはモテない恨みでしょ(笑)。ボクちゃん誰からも相手にしてもらえないと、逆ギレしているようなものだから、相手にしてやらなくてもいいんじゃない?(笑)。あるいは、エビデンスを示して、アンタは妄想系だって、論破してやるか。

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