徹底して地味! あの水彩画はなぜウケるのか 素人がじわじわうまくなって、人気画家に?

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地方には水彩画がどんなものか知らない人たちもいた。すると大下は見本を送ってあげた。さらに水彩画の普及のための雑誌を作り、各地で講習会を開き、それを事業にしていった。

「大下は生まれながらの画家ではなく、20歳から始めた素人だったからできたのです。自分が素人だったから、絵を始める人に必要な情報がわかったのだと思います」

大下藤次郎 『水辺風景』 制作年不詳 島根県立石見美術館蔵

水彩画ブームを起こした大下は42歳の若さで亡くなる。20余年の画家生活だった。作品は小さなものが多く、近づいてじっくり眺めることができる。一見、素直な風景画に仕込まれたトリックを探してみたい。

「島根県立石見美術館所蔵 水彩画家 大下藤次郎」

2014年5月20日~6月29日
千葉市美術館
千葉市中央区中央3-10-8
TEL 043-221-2311
10:00~18:00(金・土曜は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
会期中無休
一般1000円、大学生700円、高校生以下無料

 

仲宇佐 ゆり フリーライター

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なかうさ ゆり / Yuri Nakausa

週刊誌のカルチャーページの編集・執筆を経て、美術展、ラジオ、本などについて取材、執筆。全国の美術館と温泉をめぐり歩いている。

 

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