表舞台から姿を消した?水彩画を見直す

油絵が主、水彩画が従ではない

小学生のころ、クレヨンを卒業すると水彩絵具で絵を描いた。筆を握ると、少し大人になったような、誇らしい気分になった。水彩画は「水の絵」、すなわち「みづゑ」とも呼ばれる。平塚市美術館では、「水彩画 みづゑの魅力 明治から現代まで」展が開かれている。

水彩画が日本に初めて紹介された時代から今年の作品まで、百数十年にわたる、さまざまな表現を見てみようという展覧会だ。有名な画家の作品もあれば、彫刻家、詩人の絵もある。

出品者の中で最も若いのは1984年生まれの北村佳奈だ。これが水彩?と思うようなインパクトの強さがある。彼女は小学校でよく使われている、サクラの半透明水彩絵具を愛用しているそうだ。

北村佳奈『Appear only where you want to see.』2013(平成25)年  水彩・紙
若手の注目株。新しい解釈で水彩画に取り組んでいる。タイトルは幽霊のようにも、"都合のいい女"のようにもとれる

今では彼女のように水彩絵具を積極的に選び取る画家が出てきたが、かつては美術のコンクールで入賞するのは油絵が多く、「水彩画より油彩画の格が上」という意識が強かった。どうしてそんなことになったのか、また水彩画の魅力はどこにあるのだろうか。

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