ネットで「話すのが上手い人」が実はしている事 話の内容がまとまっているだけでは意味がない

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コンテンツをわかりやすく組み立ててあっても、話が聞こえない、聞き取れないというのではトークは伝わりません。私自身少し聴力が弱いのでなおさらそう思うのかもしれませんが、聞こえない・聞き取れない話し方は聞き手に対して不親切です。

では単に大きな声なら聞き取れるのかというとそうではありません。不明瞭な発音で声だけ大きくてもキンキン響くだけで何を言っているのかわかりません。発音を明瞭にした上で声量を上げるよう意識するとよいでしょう。

アイウエオ イウエオア ウエオアイ エオアイウ オアイウエ
カキクケコ キクケコカ クケコカキ ケコカキク コカキクケ
サシスセソ シスセソサ スセソサシ セソサシス ソサシスセ

このアイウエオからソサシスセまでを12秒以内で明瞭に言えるように練習してみましょう。特にサ行が難しいと思いますが、日本語の語尾は「です・ます・ません・ございます」などのようにサ行を多用しますので、サ行がぼやけると文そのものがぼやけます。

マイク越しの発声に役立つ練習

そもそも私たちは日頃電話を使って仕事をしますが、ウィズコロナに入ってオンラインコミュニケーションが増えてからマイク越しに話すことも増えてきました。そこで、

ジャズ歌手シャンソン歌手 新人ジャズ歌手新人シャンソン歌手

という言葉を復唱するのがマイク越しの発音の強化に有効です。

声は腕を前方水平に上げ、その指先あたりに息がぶつかるように意識して声を出すと、自然に「おなかから出した声」になります。口先数センチあたりで出した声は不明瞭で聞き取りにくく、喉も傷めやすくなります。ウィズコロナではマスク越し、シールド越しのトークが主体になりますが、この発声の仕方だと声がこもりにくくなります。発音・発声を明瞭に行なうことが、伝わるためには必要なのです。

私たち職業話者がセミナーやプレゼンなど人前で話す時には、当然コンテンツを組んでおきます。だいたい以下のパターンが考えられますが、いずれも懸念はあります。

・セリフもト書きも細かく練った台本を作り、一言一句その通り話せるよう練習する
→台本に縛られて融通が利かない、臨機応変にできない、少しでもずれると焦る
・提示するスライドやレジュメを用意し、その資料に沿った話を組み立て頭に入れる
→スライドやレジュメを提示しただけで「伝えたつもり」になってしまう
・テーマだけ決めて大筋を考え、その場の状況に応じてフリートークをする
→話しているうちに自分で整理がつかなくなり、時間切れになる

次ページ本番で「臨機応変」に話すには
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