晩婚化も「女性の結婚ピークは26歳」という現実 国が公表するすべての婚姻届データから分析
もし、平均初婚年齢の29歳過ぎをベンチマークに「28歳くらいで本気の婚活しようかな」と考えていた場合、図表からは婚姻届の6割が提出されている年齢からのスタートとなります。また29歳で婚活開始となると、翌年の30歳には、提出された婚姻届が7割に到達する年齢になりますので、短期決戦・大激戦覚悟の参戦になる、といえます。
「結婚のピーク年齢が、平均初婚年齢より3歳も若いなんて! それじゃあ25歳で婚活開始でも、全然早くなかったじゃない」と怒りがこみあげてくる女性もいるかもしれません。これは結婚年齢の平均の罠にはまってしまっていたからだ、といえます(社会の大半の男女がこの罠にはまっているようにも聞こえてくるので、本当に恐ろしい話です……)。
どうして平均初婚年齢とこんなに違う?
山のグラフをもう一度見てください。山の一番高いところより、平均が上がってしまうのはどういうケースでしょうか。これは平均年収で考えるとわかりやすいと思います。
仮に年収が260万円の人が最も多い町があったとしましょう。年収360万円までに9割の人が入り、残りの1割にその町の「普通の年収」から大きく乖離した年収の人がいる。たとえば年収500万以上の人もいて、800万を超える人もいるといった場合です。
初婚年齢の山のグラフは、実はこれと同じことを示しています。いくら年収が低くても、この町には収入保障制度があり150万円未満の年収の人はいないとします。すると、260万円をいくら平均で引き下げようとしても、1人当たり260万-150万=110万円の範囲の引き下げまでです。
一方、平均を引き上げる方向は、例えば年収700万円の人なら、700万-260万の1人当たり440万円、平均を引き上げる方向に計算されるケースもあるのです。
高齢化によって、これまでであれば介護年齢、もしくはお亡くなりになっていた年齢での成婚も発生しています。数字の図表には出していませんが、40歳以降の2.8%の成婚の中には、驚くことに初婚ながら80歳以上の成婚2件や、60代91件、70代19件といった、件数から見た発生確率的に言うとゼロに近い異常値(発生しない、に等しい成婚)も、平均の計算には当然ながら入ってきて、平均を引き上げる方向に作用しているのです。
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