晩婚化も「女性の結婚ピークは26歳」という現実

国が公表するすべての婚姻届データから分析

ですので、ライフデザインとして一般的に思い描かれているような「29歳が成婚発生の頂上で、ゆるやかな山がサイドに広がる晩婚化……」といった晩婚化の発生は起こっていません。

長い年齢帯にちょこちょこと発生している高齢者の結婚が「チリツモ」となり、実態は26歳が頂上の急角度の山であるのに、その頂上があたかも3歳上にずれていると思わせるような平均が算出されている、ということになります。今までは介護年齢だった男女でも成婚がチリツモで発生している、という意味での晩婚化社会を思い浮かべるのは正しいイメージです。

結婚相談所に入るのが「恥ずかしい」という声

欧州やアメリカにおいて、20歳を過ぎた男女が「彼氏彼女が欲しい!」とクリスマスやバレンタイン前に必死でマッチングアプリを利用していた場合、誰も彼らを笑いものにしたりはしません。それどころか、昼休みにスマホ片手に彼女候補を一生懸命探している若い男性が職場にいれば、その上司は「もうすぐクリスマスだな、がんばれよ」といったところです。

一方、日本ではどうでしょうか。ある地方に行ったとき、結婚支援の現場の方からは「恥ずかしいので結婚相談所に入るところを見られたくないんです」といった声が社会人女性からあがるという問題が出て、そうだそうだと共感を得ていました。地方ほど狭い社会になるため、噂になるからだということです。

どちらが不自然かといえば、あくまでも筆者は結婚に向けた行動を恥ずかしく考える社会風土のほうを不自然に感じます。人は1人で生まれ、1人で死にます。一休禅師(一休さん)は「門松は 冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」として、死に向かって、人は死への旅路を日々歩いているのだ、と言ったといいます。

たった1人で死に向かって歩いていく。これが確定事項だとするならば、その旅路に孤独を感じ、伴走者としてそばに長く誰かにいてほしい、という気持ちを誰かが強く持つことを、筆者は恥ずかしいこととは決して思えませんし、馬鹿にする気持ちにもまったくなれません。むしろそんな伴走者探しを応援したいとすら思っています。

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