「アソビ」で始まった僕のサラリーマン生活 古市憲寿×成毛眞 対談
就活なし。「遊び」で始まったサラリーマン生活
古市:成毛さんの経歴がすごい不思議というか、独特ですよね。
成毛:そうですよね。大学の4年のときに就活してないのです。単位がなくて卒業は来年になるなと思っていたのですが、なんとか3月に卒業“できてしまった”。でも、卒業後の仕事が決まっていませんでした。仕方ないので、知り合いをあたってみたところ、近所のガソリンスタンドにたまに給油に来るオジサンが、大学卒の若手を探しているという話を聞きましたので、とりあえずそこに入ってみました、というのが私の“就活”でしょうね(笑)。
古市:では別に入りたくて入ったっていうよりは、たまたまそこで……。
成毛:たまたまです。何やっているかも知らなかったのです。とにかく働かなきゃ食っていけないから、行き先を探したっていうのが本音です。とはいえ、アルバイトだけで生きていくのも限界があると思っていました。
起業家的な部分はあくまで“シャレ”
古市:いきなり会社を起こすということは考えなかったのですか?
成毛:全然、考えないですよ。今でもあんまり考えていませんよ。
古市:今みたいな実業家的な仕事をされていてもですか?
成毛:個人的には会社経営している部分は、“シャレ”みたいな部分がありますね。何か会社を作って「歴史に残るような大会社にしたい」とか、「後世に残るような作品として会社を経営したい」というイメージはありませんね。あくまで人がやったことがないことをやってみようっていう、方針の延長線上に今があるというイメージですね。
古市:大きいミッションがあって、そのために作ったとかではなくて?
成毛:ないです、ないです。社会的に役に立つというつもりも、全然、ありません(笑)。