現代の金融入門〔新版〕 池尾和人著
世界金融危機の経験をどう生かすべきか。第一人者が金融の本質からリスク取引の功罪、規制のあり方、さらに政策効果まで改めて考察する。
証券化については全否定するのではなく、光の側面を伸ばし、その影の側面を抑制することを説く。商品設計の欠陥なら、速やかに是正する。証券化商品の組成者や投資者が無謀な行動をとっていたのなら、規律づけるために、規制・監督のあり方を見直し、その実効性を高める。また格付けなどの資本市場にかかわる情報インフラの点検と整備も同時に不可欠だという。
銀行規制は個別破綻対応の事前的対策と、システム危機回避の事後的措置の二段構えなどという、当局スタンスの「常識」も理解できる。
ちくま新書 819円
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