通勤減った人々こそ快適なオフィスが必要な訳 リモート隆盛の今は「単に働く場所」ではない

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三神:オフィスのオーナーである企業側からはどんな要望が出ていますか。

中村:「家賃を下げたい」「スペースを効率よく使うために何ができるか」などという要求もある一方で、「縮小する中で、より社員に働きやすい環境をつくりたい」という声もあります。

狩野 史長(以下、狩野):具体的にはどんなことですか。

ヴィスの中村勇人社長(60歳)。今年3月には東証マザーズへ上場も果たした(写真:NHK大阪拠点放送局)

中村:「テレワークできる場所が欲しい」という要望がありました。当然、コロナ前はそのような場所を用意していなくて。集中できる場所はつくっていましたが、ウェブ会議をする際、ウェブ用のマイクは感度が非常に高いため、周りの音を遮れない。

狩野 :個人的な相談をする際は、周囲の人に聞かれているかもしれないと思うと、安心して話せないという声もあります。テレワーク専用の個室スペースがあれば話しやすくなるかもしれません。

人の動き方1つで会社は変わってくる

中村:従来の会議室とは違う1人用のブースが欲しいという要望があり、試しに自社で作ってみたのですが、実は大失敗しまして。

三神:大失敗?

中村:プロとしては非常に恥ずかしいのですが、暗くなり閉鎖感が生まれ、ウェブ会議すると自分の顔が暗い。次にしっかり生かしていきます。

三神:ある大企業が社長室そのものを取り払ってしまい、社長がしょっちゅう動き回ることをした結果、社員とのコミュニケーションが取りやすくなり、アイデアが通りやすくなったそうです。組織図や人事制度を変えてしまうぐらい、人の動き方1つで、会社は変わってきます。

中村:“リモート”という働き方もあれば、オフィスとは別の場所に小規模なスペースを設ける“サテライトオフィス”という働き方を導入する会社も出てきています。

狩野 :支社のようなもの?

中村:支社ではなく、場所を提供されています。カフェが会社の外に1つあるようなイメージです。

狩野 :ヴィスが取引先の社員525人を対象に、「今後のオフィスのあり方について」アンケートを行ったところ、「今よりもよりよいものにしたい」という回答がいちばん多くなったそうですね。逆に最も少なかったのが、「オフィスは不要になる」という意見です。

中村:このアンケートは4月の後半に実施しました。それぞれが在宅ワークをしているなか、たまに行く会社がコミュニケーションを生む場であるということを実感された結果だと考えます。

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