加齢とともに変わる、モテる要素
しかし、同じスポーツの中でも、モテ方には濃淡があります。テニスより面積が小さいだけなのに、卓球は若干微妙。水泳や陸上といった個人競技ももちろんOKなのですが、やはり団体競技のエースやキャプテンというのは別格です。
さらにポイントが上がるのが、人気スポーツで、しかも女子のあまりいない種目です。人気面からハンドボールよりバレーボール。それより上に男子中心のスポーツがきて、野球とサッカー、ということになります。男子中心のスポーツが上位にくるのは、「男らしさ」の象徴になるからです。
野球ならエースで4番、サッカーならFWでキャプテンとなると、学校中の人気者。この「キャプテンがモテる」というは統率力の証明です。管理職になる訓練のようなものなので、現代社会にあっても役に立つ能力といえるかもしれません。
一方、大学以降はどうでしたか? 結婚相手探しになった瞬間に、「じっと座ってる系」のほうが安定して稼いでくれそうだとランクアップし、それまでとは順位づけが少し変わっていきます。しかしそれでも、同じ大学や同じ職場という空間になると、将来、期待できる経済力がほぼ同じになるために、やはりスポーツによる選別が働くことがよくあります。
さらに大学以降では、「応援するスポーツ」とは別に「一緒にやるスポーツ」という要素が入ります。バブルの頃のことなので、昔話のように聞こえるかもしれませんが、当時、スキーとテニスというのは、男性の初心者が存在を許されない「男性差別」のスポーツでした。
誰だって最初は初心者のはずなのに、なぜか男性はいきなり中級者からスタートすることになっているのです。女の子とスキー場に行く前に、予習のために近郊の屋内スキー場に行っておく、などという涙ぐましい努力をした男性も珍しくはありませんでした。
私はその頃、極貧の大学院生で、専門学校でCAになりたい女子大生向けに入社試験の解説をするアルバイトをしたりしていたのですが、そのときの女の子曰く、「やっぱ、スキーってぇ~、男の子のたしなみよねぇ!」。
が~ん……! 血へどを吐くような思いをして書いた論文よりも、雪の上をクルクル舞うだけの遊びが評価されるとは!と涙しつつ、論文をほっぽり出してなけなしのおカネをつぎ込み、スキー場に通ったのは言うまでもありません。
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