中学受験「男子7人に1人全滅」時代に臨む気構え

2020年中学受験「全入崩壊」に見えた変化の兆候

中学受験には男子受難の時代が到来している(写真:Fast&Slow/PIXTA)
リーマンショック以降、中学受験者数は減少し、長らく「全入状態」が続いていたが、2020年の中学受験ではそれが崩れ、どこにも受からない「全滅」という結果を聞くことも増えた。いま中学受験に何が起きているのか。『中学受験の親たちへ 子どもの「最高」を引き出すルール』の共著者である、おおたとしまさ氏とカリスマ家庭教師の安浪京子氏が語り尽くした。

2020年の中学受験に見えた難関校の変化

安浪 京子(以下、安浪):2020年の入試は、今までとちょっと変わった部分がありました。最難関校が1番手、中堅校が2番手だとすると、最難関校を目指してきた家庭が安全策をとり、1.5番手の学校(難関校)に流れてきたんです。そこで従来、難関校に合格できる子たちができなかった。

おおた としまさ(以下、おおた):最難関校のなかでも御三家のような別格ではない学校という意味での1.5番手というニュアンスですね。例年であれば御三家を受けるような層が、1.5番手校を受けたから、その下の層が押し出されてしまう形で玉突き事故が起きたわけですね。

安浪:そうなんです。それで、本郷とか城北あたりに、いつも受かる子たちが受からなかった。

おおた:原因は?

安浪:理由は2つ考えられます。1つは、一人っ子が増えて安全志向の親が増えたこと。もう1つが、塾の作戦ミスです。

おおた:作戦ミスとは?

安浪:大手塾が「やっぱり御三家から見える景色はきれいだよね」とぽんぽんぽんと受験校のパッケージを作って提供したら、残念な結果になってしまった。塾の言うとおりにせずに、自分たちで情報を集めて、「いやいや、1.5番手の学校から見る景色のほうが好きだわ」と思えたおうちは大丈夫だった、という感じですよね。

おおた:首都圏模試センターの推計によれば、2020年、首都圏の小学6年生のうち私立・国立・公立の中学を受験した児童の数は4万9400人です。それに対して総定員数は4万7442人です。ということは、総合格率は約96%です。中学受験の総合格率は、全入時代が続いていたのですが、2020年にはそれが崩れました。

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