26歳で「年商1億」を達成した大工の意外な副業 若手が少なく後継者不足が問題になっている

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手槌さんは兵庫県の姫路市で若き工務店経営者として成功した後に、いったんキャリアを白紙に戻し、30歳のときに東京で再スタートする。その際の副業として手槌さんが着手したのは、大家としてシェアハウスを運営することだ。

拠点を東京に移したのには理由がある。実は姫路にいた頃、工務店経営者として成功した手槌さんは、株やFXの取引に没頭した。しかし思うように成果があがらず、わずか1年で数千万の貯金だけでなく、姫路での仕事の人脈も失ったのだ。

「投資に熱中していた頃、工務店を休業して投資の情報が集まる東京に移り住みました。当時は姫路出身の同級生たちとシェアハウスをしていたんです。そこには東京大学に通う学生がいたり、政治家の秘書がいたり、バーテンダーもいたり。ときどき行う飲み会が面白かったですね。そこから人間関係が広がり、東京での人脈もできました。

トレーダーとして失敗したときに、一番後悔をしたのは姫路で築いてきた人脈を失ったこと。だから東京で工務店として開業するときに、今度は自分でシェアハウスを運営してみようと思ったのです。人のつながりがビジネスには大切ですし、工務店の仕事には駐車場や作業場が必要なので、大きな家を借りて、そこをシェアハウスにすればちょうどいいと思いました」(手槌さん)

営業力が実績にも結びついていく

手槌さんのシェアハウスは2軒。世田谷の古い一軒家を借りて、内装に自ら手を入れて転貸している。

自分でデザインし、リノベーションした自宅。数年したら手放し新たな物件を獲得する”住み移り”を計画している(写真:尾形文繁撮影)

「相場よりも家賃を下げていても、利益は出ています。住み手はFacebookなど、人のつながりから。僕自身には、できればクリエイティブな人に住んでほしいという気持ちがあり、実際そういう住人が多いです。よくパーティーやバーベキューをしていて、そこでの人間関係が仕事につながることもあります」(手槌さん)

仕事には人脈が必要。それも同じ業界のつながりばかりではなく、異業種のつながりが仕事の幅を広げる。意外な副業を持つ効能を手槌さんは経験的に知っているのだ。

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