起業した9割が陥る、間違いだらけの広告戦略 広告の費用対効果はリピート数を軸に考える
答えはとても簡単。さっきの公式の『商品の価格』を『顧客生涯価値』に置き換えればOK!
顧客生涯価値とは……。1人当たりの全期間分の売上高のことをいいます。お客さんが何度も来店したり、違う商品を購入してくれたり、それらを全部ひっくるめて、いくらお金を出してくれたのかを計る数値です。
公式にするとこんな感じになります。
つまり、たった1回の取引ではなく、お客さんが最終的にもたらしてくれる総合的な価値(売り上げ)に広告費を払うイメージです。それだと「広告費高くない?」じゃなくて「ガンガン広告費かけたほうがいいじゃん!」っていう状態にすらなりえます。
それでは、この正しい計算方法を使うと、何が違ってくるのか実際に見てみましょう!
赤字なのに利益が増える? 勝てる広告費のかけ方
今回はネイルサロンでの新規集客の実例を使っておすすめな広告費のかけ方を説明します。
クーポン情報誌への広告掲載で新規集客を狙ったときの数値。
広告費が6万円で1カ月当たりの集客が20人。
つまり、1人お客さんを獲得するのにかかった広告費が3000円。
そしてサービス1回当たりの平均単価が6000円。
「商品単価(6000円)-1人当たりの広告費(3000円)=利益(3000円)」
もちろん、この利益の中から人件費や材料費がかかるわけなので、もろもろ差し引くと1回当たりの利益が2000円にもならないことになります。しかも1回のサービスでかかる時間は2時間以上。てことは、時給1000円にもならない計算ですよね。だから広告を出すことを躊躇しだして、結果としてお客さんが来なくなる大事件が待っています。
何度も言いますが、この計算式は間違っています。これは来店するすべてのお客さんに広告費がかかっていることになっています。
でも実際は違いますよね? ちゃんと接客してサービスの質が劣悪じゃなきゃリピートしてくれるはずです。そしてリピートしてくれるときの広告費はゼロ円です。
というわけで、正しい計算式に落とし込んでみましょう!