最新版「志願者数が多い大学」ランキングTOP50 7年連続で近畿大が首位、10万人超は8大学に

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私立大の一般入試も現段階で約4%の志願者減で、実に14年ぶりに減少したことになる。中でも難関大が激減。早慶上理(早稲田大学、慶応大学、上智大学、東京理科大学)は軒並み志願者が減り、4大学すべて減るのは15年ぶりだった。MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)もすべて志願者減で、1997年以来23年ぶりの現象だ。日東駒専(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)は、昨年激減した日本大学がその反動から志願者増となったものの、残り3校の志願者は減った。

逆に志願者が増えたのは難易度50未満の大学が多かった。

私立大入試ではセンター試験利用入試の志願者減も著しく、今年は10%ほど減った。センター試験の成績だけで合否が決まる手軽さから人気だったが、合格最低点が高く、大手人気大学だと8割の得点が必要で、敬遠された。私立大志願者減のほかの要因に、一般入試に挑む受験生が減ったこともある。安全志向から推薦入試、AO入試を活用した受験生が多かった。

8大学が志願者10万人超え

このような入試状況で志願者トップは7年連続で近畿大学だ。2位は人気復活の日本大学、3位は早稲田大学、4位は志願者増で16年ぶりに10万人超となった立命館大学だ。6位の千葉工業大学は初の10万人超で、10万人超えが8大学になるのは初めてのことだ。今回掲載している上位50位までには名前がないが、国立大では千葉大学がトップで唯一の1万人超、公立大では大阪府立大学がトップだった。

学部別人気も今年は様変わりした。理系人気が高く文系人気が低い“理高文低”に変わった。トップは芸術だが、その後に農、獣医、理・工、医療技術、生命と理系学部が並ぶ。

理・工ではとくに情報系の人気が今年も高かった。情報・メディアも志願者は減少しているが、平均の4%減よりは上回っている。AI時代到来を見越した人気が続いていると思われる。ただ医療系人気はそれほど高くない。医学部も志願者は減少し、成績上位層の受験生に医学部離れが起きているようだ。代わりに理・工系の人気が高まっているとみられる。

来年の入試でも理系人気は続きそうだ。今の受験生は、将来の就職を考えながら大学・学部を選ぶ。新型コロナウイルスの感染拡大により、世界経済に陰りが見られる中、就活戦線の動向が志望校選びにも多大な影響を与えそうだ。

ここ数年好調だった企業の採用は、間違いなく減少に転じるだろう。とくに事務系の採用が減る。そうなると、過去のバブル経済の崩壊、リーマンショック後と同様に、就職率が高い理系学部人気が高まることになりそうだ。

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