就職を考えながら大学・学部を選ぶのは当たり前になってきている。
中でも難易度の高い難関大学を目指す受験生やその保護者は、就職率より就職先を気にする傾向が強い。就職先として公務員の人気が高いが、安定した有名大企業への就職実績にも注目している。
難関大学では、就活においても有名企業を目指すのは普通のことだ。ただ、友人が業界トップの企業に内定すれば、自分がダメなときには、就職浪人も辞さない学生もいるという。大手企業を目指すのは、大学生全員に当てはまることかもしれないが、難関大学の学生は、とくにこだわりが強いことは間違いないようだ。
2年連続で東京工業大学がトップ
その有名企業に強い大学はどこか。「有名企業400社の実就職率」を見てみよう。400社は日本を代表するトヨタ自動車や日立製作所、三菱UFJ銀行をはじめ、日経平均株価指数の採用銘柄や、企業規模、知名度、大学生の就職人気企業ランキングなどを参考に選んだ。値は、有名企業400社就職者数÷(卒業者数-大学院進学者数)で算出している。
トップは2年連続で、東京工業大学。有名企業400社の実就職率は、57.4%だった。2位も昨年と同じ一橋大学で55.0%。この2校だけが5割を超え、2人に1人以上が有名企業に就職している。2校とも売り手市場を反映して、昨年より実就職率はアップしている。
東京工業大は学部と大学院を合わせた6年一貫教育を実施している理系の大学だ。就職者が多い主な企業を挙げると、日立製作所34人、本田技研工業23人、三菱重工業22人、富士通21人、野村総合研究所とヤフーがともに20人、ソニー19人などだ。
一方、一橋大は商、経済、法、社会の社会科学系4学部の文系の大学だ。主な就職先企業は三井住友銀行17人、東京海上日動火災保険と三菱UFJ銀行がともに16人、大和証券グループ15人、日本生命保険と楽天がともに13人などだった。
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