コロナ後「学校不要」と騒ぐ子への"正しい返し" "学校の存在意義"を疑い出した子どもたち

✎ 1〜 ✎ 137 ✎ 138 ✎ 139 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

この「受け入れる」という段階だけでもいいのですが、さらに一歩進めて、次のような言葉を投げかけてあげると子どもの学びが促進されます。

「その意味のない学校が日本では150年も続いてきているって何か意味があるのかもしれないね。しかも、学校というのは全世界にあって同じような内容を子どもたちは学んでいるからね。本当に意味がなかったら、とっくに消滅しているはずよね」

このように、学校はオンラインだけで完結すると思い込んでいる子どもに、少し異なった角度の疑問を投げかけるといいでしょう。

子ども自身に考えさせ決断させる

すると、学校の存在意義は別にあるのかもしれないと考え出す可能性があります。それでも、「これまでの学校はやり方が古かっただけ」と子どもは返してくるかもしれませんが、それに対しては「そうかもね」と、また受け入れるだけで終わりにします。

説得ではない別の視点の問いをされた子どもの心の中には、その「問い」が残ることもありますから、それで終了にします。

結果として、子どもが、学校はオンラインで十分であるため、自分は通信の学校を選択するという進路になっても問題はないと思います。親が投げかけた疑問を受け入れつつ、子どもが自ら選択し、決断したことであれば、後々自分の選択に責任を持ちながら生きていくことができます。

仮に、親が無理やり説得し、子どもが嫌々、自分の意に沿わないことをやり続けることのほうが後々問題を引き起こす可能性があります。「親の意見に従ってやったのに失敗した」と親のせいにしかねないからです。

このように、山川さんのお子さんのように問題意識が高い子には、いったん受け入れた後に、異なった視点を軽く投げかけてあげることをお勧めします。子どもはきっと、自分にとって最良の選択をするはずです。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

講演、執筆相談はこちらから。

石田勝紀公式サイト

ブログ

Facebook

Voicy

 

 

 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事