1兆円市場?クラウド会計ソフトは儲かるか

利便性を武器に急成長するfreee

 スタートアップという言葉が日本でも定着し始めてきた。スタートアップのサービスは目新しいサービスに見えても、そのビジネスモデルは何種類かに分類することができる。そのサービスの事業領域の伸びがどれくらい見込めるかという点と併せてそのビジネスモデルを本連載で紹介していく。
 FinTech(金融系スタートアップ)特集第2弾は全自動のクラウド会計ソフトfreeeを紹介する。freee代表取締役の佐々木大輔氏に話を聞いた。なお、freeeは本日4月23日付でシリコンバレーの大手VCのDCMと国内独立系VCのIVPから総額8億円を調達したことを発表した。
グーグルを経てfreeeを創業した佐々木大輔氏

サービス開始時、バズりすぎて3日間サーバーダウン

freeeは2013年3月に提供を開始。リリース前に資金調達も実施しており、スタートアップ業界ではすでに知られた存在だった。サービスリリース時にtwitterを中心としたソーシャルメディアでバズり(話題になり)すぎて、3日間サーバーダウンするというスタートとなった。

「リリースから3カ月はソーシャルメディアで登録事業所数が右肩上がりで伸びました」

クラウド会計というコンセプト自体はさほど目新しいものには思えない。なぜ佐々木氏はこの市場に参入したのだろうか。

「かつてスタートアップ企業のCFO業務をしていた際に、会計がアナログすぎることに課題を感じました。たとえば、資金調達の際にさまざまな投資家にメールでひとりずつ財務諸表を送る。クラウド上に置いておけば、パスワードを各社に共有して閲覧することができます。当時はそのうち誰かが会計をクラウドで便利にしてくれる日がくると思ったのですが、数年経っても主要プレーヤーが現れなかったので、この分野に参入しようと思いました」

シンプルで使い勝手がいいとfreeeは評判だ。極力、言葉に頼らずに直感的に操作できる普遍的なプロダクト設計を心掛けているようだ。

freeeは特にターゲットユーザー層を個人事業主・法人であること以外は定めていない。iPhoneのような普遍的なプロダクトは幅広いユーザー層に支持されるはずだ。

次ページ秀逸なマーケティング手法
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 財新
  • 今見るべきネット配信番組
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT