新型コロナの自粛モードを打ち破る3つの方法 日本マクドナルドの「再生人」足立光氏に聞く
3つ目は、こんなときだからこそ、マーケッターだけでなく、仕事をしているすべての人は、自分自身のマーケティングを見直そうということです。1990年代初頭まではあらゆることが比較的予想可能な世の中でした。
しかし、今は毎年予測しえないことが起こっているわけです。それがハリケーンなのか、地震なのか、新型コロナなのかはさまざまですが、今やあの安全だった香港だって、デモで大変なことになっているし、世界の工場となった中国は稼働停止のような状況に追いこまれました。こんなことは、ほとんど想定できなかったと思います。
「自分自身の市場価値」をつねに意識して高める
残念ながら、今回の事態を機に、多くの会社が倒産したり、統合されるような状況に陥ると思います。そのため、今後(会社に頼ることなく)個人としてつねに仕事がある状態にしないといけません。あるとき、あなたの会社がインドや中国の会社に買われてしまうということは、十分にありえる話です。
そんなときに、会社の新しい海外の経営陣に対しても、また会社を出てしまっても、十分な価値を認められるように、「自分自身の市場価値」をつねに意識して高めておくことが、ますます重要な時代になってきました。自分の会社の商品やサービスをいかにお客様にマーケティングするかという話だけではなくて、同時に自分自身はどうやって生きていくかということを考えていくべき状況にあると言えるでしょう。
昔なら「60歳で働くのは引退」でしたが、生きるという意味では100年時代になりますし、今30歳の人の中には120歳まで生きる人も出てくるかもしれない。そうなると、60歳で引退したときの資金や年金で残り60年食べていくことは不可能になります。なので、60歳で引退ではなく、80歳を超えても働き続ける時代が来るかもしれません。
そのためには、今の仕事を漠然と続けていくのではなく、つねに時代に合わせてアップデートを続けないと、自分の経験や知識はすぐに古くなってしまいます。また、特定の業界やスキルに固執するのも、長い目で見るとかえってリスクが高いのでお勧めできません。
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