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新型コロナの自粛モードを打ち破る3つの方法 日本マクドナルドの「再生人」足立光氏に聞く

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短期的に、今すぐしたくなるのが値下げですが、それはしてはいけません。もちろん、需要が極めて弱いときに値段を下げてでも売り上げを確保したいのはわかります。しかし、一度値段を下げてしまうと、収束後にはもう上げられない状況になっているかもしれません。

値下げをすると消費者の「値頃感」が変わってしまう

足立 光(あだち ひかる)ナイアンティック シニアディレクター プロダクトマーケティング(APAC)。P&Gジャパン、シュワルツコフヘンケル社長・会長、ワールド執行役員などを経て2015年から日本マクドナルドで上席執行役員・マーケティング本部長として業績のV字回復に貢献。2018年9月より現職(撮影:今井康一)

例えば3月上旬に札幌に行ってきたのですが、数カ月前は1泊1万円強だったホテルの部屋が4700円になっていました。ホテルや航空機の場合は「空いているときに安く、混んでいるときに高い」という認識がすでにあるので、危機が収まれば、ある程度は元に戻ります。

問題は、それ以外の商材です。流通が絡む消費材などに関しては、今の売り上げが苦しくても、簡単に値段を下げるべきではありません。一度下げてしまうと、消費者のブランド・業界に対する「値頃感のある価格」の認識が変わってしまい、その値段でないと売れなくなってしまう可能性があるからです。

もし売り値を100円落としても原価は変わらないわけですから、利益を100円落とすことになります。このように、値下げによる収益へのインパクトは、とてつもなく大きいのです。ですから、短期的には値下げに頼らないことが重要です。

また、積極的な広告を打ちにくい業界などでは、仕方ないので会社のメッセージとして「手を洗いましょう」「マスクをしましょう」「外出は慎重に」といった広告を出そうという提案が出てきているという話も聞きます。しかし、そのような広告は会社や商品の価値とはまったく関係がないし、別にその会社が言わなくてもいいことなので、広告費の無駄です。それなら今は広告を打たずに我慢して、転換を迎えた段階で普通に商品のブランド価値を訴求する広告をしたほうがいいと思います。

では、中長期でみて、マーケッターや企業人が今とるべき具体的な対策は何でしょうか。新型コロナ危機収束後も安定してビジネスを回していくため、そして、再びこうした事態に直面したときに心がけておくべきことについて考えていきたいと思います。

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