新型コロナの自粛モードを打ち破る3つの方法 日本マクドナルドの「再生人」足立光氏に聞く
「今この危機を乗り切ること」だけを考えてはいけない
新型コロナウイルスは、世界的にはしばらく収束する気配がありません。ただ、日本市場を考えれば、学校はすでに4月から学校の再開に向け動き出しましたし、WHO(世界保健機関)が完全収束を宣言するまでの段階で、イベントの自粛要請がなくなる、在宅勤務から通常勤務に戻るなどの転換が始まる可能性が高いと思います。
5~6月の状況についても、(1)「日本も含めて世界中で状況がまったく変わらない場合」(2)「日本など一部の国ではある程度の転換が始まっても、世界的には収束していない場合」、(3)「世界的に収束に向けて転換が始まっている場合」が考えられます。現時点では(2)の可能性が高いかもしれません。
こうしたことを頭に入れつつ、「今、われわれができること・すべきこと」は3つあります。まず、1つめは今後のシナリオを短期、中期、長期でプランニングして、そのシナリオに合わせた複数の打ち手を策定することです。
現状、多くの企業経営者から聞こえてくるのは、「今この瞬間どうしようか」という短期的なことについてばかりです。確かに、体力のない中小企業では資金繰りに窮するところや、事業継続の危機を迎えているところがたくさんあると思います。
短期的には、国の制度を利用した資金の手当や固定費の削減等でしのいでいかないといけないでしょう。六本木や銀座の飲食店などは今閑古鳥が泣いていて、銀座のクラブでは人件費などの固定費を下げるために営業日数を減らしているところも少なくありません。しかし、今考えておくべきは、こうした短期的なことだけではなく、「収束後の中長期的なことも含めたシナリオ」です。
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