「吉野家」復活といきなり!ステーキ失速との差 経営者の「勘」頼みで300店の壁は超えられない

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
顧客を引き留め続けるのは難しい(デザイン:小林 由依、撮影:梅谷 秀司、今井 康一)

外食チェーンの浮き沈みが激しくなっている。

焼き鳥チェーン「鳥貴族」は不振の居酒屋業界において急成長していたが、2017年10月に1品280円から298円にたった18円値上げしただけで、顧客が一斉にソッポを向き、既存店売上高は低迷した。同じく、かつての「勝ち組」だった「いきなり!ステーキ」や「日高屋」も急失速している。

マックやケンタも大きく巻き返し

一方、右肩上がりのチェーンもある。ファミリー客の支持がある回転すしチェーン「スシロー」や洗練されたブランドイメージがある「スターバックスコーヒー」は、店舗数を増やしながら既存店を伸ばす。「マクドナルド」や「ケンタッキーフライドチキン」、「吉野家」といった一時低調だったチェーンも、ここにきて大きく巻き返している。

『週刊東洋経済』2月25日発売号は「外食 頂上決戦」を特集。顧客の気づかないところで繰り広げられている新しい仕掛けや新しいスター企業などを追っている。

外食浮沈の背景には、経営戦略の変化がある。かつての外食チェーンはトップの「勘」に戦略を委ねることが多かった。しかし、昨今はマーケティングに精通する人材を外部から招聘し、精緻な仕掛けを繰り出すところが顧客を呼び込めるようになった。

次ページ訴求の仕方も変容
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事