「ブレスト」と「井戸端会議」の決定的な分かれ道

まずは「主催者」「参加者」を明確にしよう

大量のアイデアを出し合うブレストを、井戸端会議で終わらせないコツとは?(写真:NOBU/PIXTA)
「ブレインストーミング(以降、ブレスト)」という言葉は知っていても、本当の意味でのブレストの価値を体感したことがある人はそれほど多くないのではないだろうか。
コンサルタントの松岡保昌氏は著書『人間心理を徹底的に考え抜いた「強い会社」に変わる仕組み』の中で、これは「さまざまな会社のコンサルティングをしているなかでのリアルな実感である」と述べている。松岡によると、ブレストを価値あるものにするには、「主催者」の存在が不可欠だという。

ブレストの価値を高める4つのルール

みんなの脳を嵐のようにかき混ぜて、大量のアイデアを嵐のように出し合う。このブレストを上手に使いこなせるかどうかで、組織そのものの強さが大きく変わるといっても過言ではない。1人で考えるよりも、衆知を集めてアイデアを出し合うと、相乗効果や連鎖反応が生まれ、斬新なアイデアが飛び出してくる。

ブレストが機能して成立するには、いくつかのルールがある。「批判しない」「自由に発言する」「質より量を重視する」「アイデアの結合、連想、便乗をする」という4つの原則を教えられることが多い。それらも加味して、違う観点も加え、私なりに整理したルールは次の4つである。

1. 思いついたら、すぐ話す
2. 相手を否定しない
3. 主催者を明確にし、参加者は主催者を支援する
4. アイデアを取り入れるかどうかは主催者が決める

以下、それぞれ解説していく。

1. 思いついたら、すぐ話す

ブレストは、テンポが大事だ。誰かの意見やアイデアを聞いて、頭に浮かんだことをすぐに発言していく。ときには稚拙なアイデアでも構わない。テンポよく次から次へと発言が続くことが大切なのだ。だからこそ、思いつたら、すぐに発言することが求められる。

そして、「心理的安全性」が確保されているのが絶対的な条件だ。一見すると稚拙と思えるアイデアや、逆に常識を超える突拍子もないことを言い合うには、安心していえる雰囲気があることが前提になる。

「こんなことをいうのは恥ずかしい」

「こんなことをいったらバカにされるかもしれない」

こうした不安があると、思ったことを忌憚なくいうことはできない。だが、実際にはブレストと称する場で「心理的安全性」が保証されていないことは少なくない。ブレストをしているつもりでも、沈黙だけが長く続くのはそのためだ。「心理的安全性」が確保されていてブレストも機能していると、バカなことでも気にせずに言える。そのバカなひと言に触発され、会話が広がりアイデアも広がっていく。

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