実践なき「アイデア合戦」が地方創生を潰す

お気楽アイデアマンが現場を消耗させる

アイデアを実現し、アイデアをきちんと評価することは、意外と難しい。お気楽アイデアマンに振り回されないようにしたいものだ(写真:Rawpixel/PIXTA)

「いい地域活性化のアイデア」はないか、という定番のご質問があります。地域で必要なのは単なる思いつきの「アイデア」ではなく、地味でも小さな実践の積み上げであり、その先に生まれていく知恵です。実際に地域を変えるのは、奇抜な提案をするアイデアマンではなく、必要なことから目を背けず、課題を解決しながら成果を収めていく人です。

今回は、地方では未だよくわからないアイデアを提案し続ける「お気楽アイデアマン」による地方の現場消耗について整理します。

否定も制約も考慮しないブレストで人材を消耗

「批判しないでアイデアを出し合いましょう」、「これはブレストですから制約とかで萎縮しない意見を」とかいって、アイデア出しの会議に膨大な時間をかける人がいます。確かに否定がなければ発言する側も気楽ですし、運営する側も気楽です。

しかし、地域での実際の取り組みは、「さまざまな人たちからの質問」「自分が考えもしなかったような多角的な視点からの疑問」と向き合いながら、複雑に絡んだ糸を解くようにプロジェクトを進めていかなくてはなりません。さらには「制約条件」がない実社会などはなく、むしろ実際には資金や人間関係など複雑な制約条件を突破する工夫こそが重要です。そこがなければ、何事も形になりません。

困るのは、このようなアイデアばかりをこなしあっている会議に、地元で事業に奮闘している実践者が声をかけられ、巻き込まれてしまうことです。実際に事業に取り組んでいる人たちからすれば、そもそも実践もしていない人たちの会議に出て、単なる意見出しに参加するなんてことはほとんど意味がありません。むしろ地域の主要な人物たちが事業に取り組む時間さえも消耗されてしまいます。

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