春先になると新聞などの人事欄がにぎやかになります。特にアベノミクスの効果もあってか、成長戦略を描くためのグローバル化、新規事業の推進、既存事業の統廃合……等々と、活発な人の動きがあるようです。当方も「このたび、米国東海岸に転勤することを内示されました」と取引先の担当者から報告があったりします。さて、みなさんは新聞やニュースサイトの人事欄を見ていますか? たとえば、
●●社 人事発令
▼機構改革=経営企画本部を新設
▽経営企画本部長 佐藤和夫▽CSR推進長、清水隆▽マーケティング本部長、斎藤健二
(名前や肩書きはすべて仮名)
と大手企業なら部長クラス以上の人事異動や、新たな組織の発足について、誰でも知ることができるのです。仕事でかかわる会社の人事欄に目を通していれば、
「大阪支社長のGさんが執行役員に抜擢されているよ。それに首都圏本部のPさんは九州に異動したようだな」
などと把握。迅速に、必要なアクションを起こすことができます。たとえば、仕事上でかかわる会社の担当者が変わるのであれば、あいさつに伺うべく、段取りを組めるでしょう。あるいは、お世話になった担当者が遠方に異動になるのであれば、慰労会を準備できます。いずれにしても人事欄(人事発令)に対しては、社外でも関心は高いものがあります。
うわさ話に終始するのでは損
では、社内の人事発令に関してはどうか? 会社によって多少の違いがありますが、経営会議で組織が固まり、人員が決まると、そこで部署を異動する社員には「内示」と言われる打診があります。「現在の部署を離れて、新しい部署に移ることになった。具体的には……」等々と、直属の上司から説明があるわけです。その後、すべての内示が終了した後に、社内で人事発令がオープンになります。
当然ながら、社内の人事発令の情報への関心度は、すさまじく大きいものがあります。特に「自分も次は大阪に転勤かも」と、自分の人事に関してはビビッドに気になります。人事発令が近い時期に、上司や担当役員から声がかかれば、「これは内示かもしれない」とビクビクしている人も少なくないでしょう。
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