2050年、世界の覇権はどの国家が握っているか

気候変動と第4次産業革命は想定外の要因に

世界の未来を大胆に予測する(写真:Stefan_Alfonso/iStock)
金融制裁、資源、AI、5G、仮想通貨、サイバーテロ―。世界では経済を武器にした戦争が始まっている。
「地政学」は地理的条件、歴史、民族、宗教、資源、人口などが駆動する国際政治の動態だが、「もはや地政学だけでは間に合わない。地政学的課題を解決するために、経済を武器として使う地経学の分析が必要」と主張するのは『地経学とは何か』の著者、船橋洋一氏。その一部を抜粋してお届けしよう。

現在の「G7」人口増はアメリカだけ

危機の時代になると、未来の予測への需要が急速に高まるようである。いま、そうした長期予測が各方面で行なわれている。

それらを参考にしつつ、2050年の世界の予測を──主にパワーの観点から──あえて試みることにする。

まず、人口とGDPの趨勢である。

人口規模は、インド、中国、ナイジェリア、アメリカ、インドネシア、パキスタン、ブラジルが人口G7となるだろう。(国連「世界人口推計」2017年改訂版)

このうち中国は2034年まで人口ボーナス期が継続するが、その後は人口オーナス期に突入する。現在の日本を上回るほどの急激な高齢化と人口減少を経験することになるだろう。その反面、インドネシアは2044年、インドは2060年まで人口ボーナス期を維持する。この中で、アメリカは今後とも人口が増加していく。現在のG7で今後人口が増えるのはアメリカだけである。

(編集部註:「人口ボーナス」は総人口に占める生産年齢(15~64歳)人口の割合が上昇する状態、「人口オーナス」はその逆)

次に、経済規模は、中国、アメリカ、インド、インドネシア、日本、ドイツ、ブラジルの順となる。(エコノミスト・インテリジェンス・ユニット、長期マクロ経済予測、2015年)

次ページかくして世界は「米中印」三国志の時代へ
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