「神社を知り尽くす人」に聞く福を招く初詣の掟 こんなにも奥深い神社という世界

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「お守りも粗末にせず、普段、よく持ち歩くバッグなどに入れておきます。お守りを何個も持っていると神様がケンカするという人がいますが、そんなことはありません。お守りは願いごとの数だけ持っていてもいいんです。また神様は、1年のサイクルが更新されるごとに人の生命が生まれ変わっていくという考え方なので、御札やお守りは毎年新しいものをいただくのが基本です」

仕事運、商売繁盛、勝負祈願におすすめの神社はココだ

少しは神社のことがわかってきた気がする。最後に、仕事運や金運を上げたいビジネスパーソンに向けて、東京のご利益神社をいくつか紹介してもらった。

ビジネスの成功を祈願するなら・・・
出世の階段がある愛宕神社(港区)、お狸さま(お田抜き)の柳森神社(千代田区)。商売繁盛は、金刀比羅宮(港区)、花園神社(新宿区)、三囲(みめぐり)神社(墨田区)
就職や出世を願う人は・・・
浅草寺の境内にある被官稲荷神社(台東区)。勝利・財福のご利益があるのは徳大寺(台東区)
財福は…
穴守稲荷神社(大田区)
勝負ごとや宝くじで当てたい人は……
皆中(みなあたる)稲荷神社(新宿区)

ところで、神社巡りが日課の渋谷さんだが、神社に行く回数が多いほど成功するという実感はあるのだろうか?

「ないですね。世の中そんなに甘くないですよ。成功するなら、神社巡りだけしていればいいことになりますから。ただ、努力した上で神社詣でをすれば成功する可能性は高まるでしょうね。私の場合、その努力の部分が欠けてますし。

日々神社や神様に向き合っていると考え方が前向きになります。悪いことがあっても、いつもお参りしているからこの程度で済んだと、柔軟に考えることもできます。

樺山美夏さんによる連載、第2回です

でもあまり過剰に神様に期待すると、願いが叶わなかったときに裏切られたような気分になるんですよね。だから私は、基本的にお願いごとはしないことにしています。行く神社の数も多いので、そんなにたくさんお願いすることもありませんから」

そう話す渋谷さんの当面の目標は、日本百観音巡礼なのだとか。

「西国三十三所、坂東三十三箇所、秩父三十四箇所の100観音巡りをして御朱印を集め始めました。今まで行ったことがあるところがほとんどなのですが、またイチからまわって御朱印をもらうと決めた途端に、仕事でほかの寺社の取材が続いたりして、なかなか行けないのがもどかしいんですけどね……」

取材の最後に、「今いちばんハマっているのはこれなんです」と御札ファイルを取り出して見せてくれた渋谷さん。終始その楽しそうな笑顔を拝顔しながら、福をわけていただいた気分になったひとときだった。

樺山 美夏 ライター・エディター

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かばやま みか / Mika Kabayama

リクルート入社後、『ダ・ヴィンチ』編集部を経てフリーランスのライター・エディターとして独立。主に、ライフスタイル、ビジネス、教育、カルチャーの分野でインタビュー記事や書籍のライティングを手がける。

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