「御朱印」の奥深さをどれだけ知っていますか 思わず人に話したくなる蘊蓄100章

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御朱印は社寺にお参りした証しとしていただくもの。まず参拝してから御朱印をいただくのが鉄則です(写真:FE2 / PIXTA)
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。
蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。今回のテーマは「御朱印」。あっという間に身に付く、これぞ究極の知的な暇つぶし。引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。
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01. 御朱印とは寺院や神社に参詣・参拝した際、授け与えられる印影、朱印

02. 印としての「朱印」の起源は律令時代に遡る

03. 室町時代には戦国大名らが公式文書を示す印として朱印を用いるようになる

04. 寺社の御朱印の由来は諸説あるが、江戸時代からの「納経帳」の流れをくむことがわかっている

05. つまり寺社の御朱印は、もともとは写経をし、それを奉納した証として受け取る受付印だった

06. 江戸時代の納経帳の歴史を遡ると室町時代にみられる「六十六部廻国聖」(六十六部の納経状)に辿り着くという

07. 六十六部廻国聖は日本全国66カ国を巡り、それぞれの国を代表する神社または寺院に法華経一部を奉納するという修行者。略して「六十六部」とも呼ばれる

08. 六十六部は室町時代に始まったとする説が多い一方、13世紀の史料に六十六部に関わるものがみられることから平安時代末期~鎌倉時代に起源があるとする説もある

09. 中世には源頼朝、北条時政などの前世が「六十六部」であったという伝承が定着していたとも伝えられる

10. 四国八十八カ所や西国三十三所の納経帳は、六十六部の納経帳から派生したものと考えられる

仏様や神様とのご縁を結んだ証し

11. 中世では六十六部は専業の職業だったが、明治の初めに禁止された

モノ・マガジン10月16日号(10月2日発売)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

12. 現在の一般に向けた御朱印や御朱印帳の形式が整ってきたのは昭和の初め頃といわれる

13. 四国遍路では「お納経」と呼ぶ

14. 御朱印には個別の御利益はないといえるが、一般に御祭神や御本尊の分身であるという考え方がある

15. また仏様や神様とのご縁を結んだ証と考えられている

16. 御朱印は社寺にお参りした証としていただくもの。まず参拝してから御朱印をいただくのが鉄則

17. 御朱印はお札やお守りと同じく頒布品と呼ばれ、初穂料を納めてわけていただくもの

18. 御朱印は日本独特の文化である

19. 御朱印を書くのは僧侶や神職、職員など

20. お寺の場合、お堂ごとに祀っている本尊が違うため、それぞれの御朱印がいただける場合も多い

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