冬休みの「持ち帰り仕事」危険すぎる落とし穴

安易な「自宅で仕事」は大混乱の引き金に

「自宅で仕事」にはどんなわなが潜んでいるのか(写真:SasinParaksa/iStock)
あともう少しで今年も仕事納め。仕事もきっちり年内に片づけて新年を迎えるのが理想ですが、なかなかそうはいかないのが現実。パソコンの持ち出しルールは年々厳しくなる一方ですが、年末年始は溜まった仕事を片づけなくちゃ――そんなビジネスパーソンの方々も、いらっしゃると思います。
決定版 サイバーセキュリティ』を上梓したBlue Planet‐worksでサイバーセキュリティ・コンサルタントを務める古谷隆一氏が、何げない「自宅で仕事」に潜む危険の一端をご紹介します。
『決定版 サイバーセキュリティ: 新たな脅威と防衛策』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

近年多発しているサイバーセキュリティ事件・事故を受けて、企業のIT資産管理や情報セキュリティ対策は年々厳しくなっています。業務用ノートパソコンを支給されている人でも、社外への持ち出しが禁止されている会社が多いのではないかと思います。

とはいえ年末年始の長期休みの間に仕事をしないと年明けのプロジェクトの期限に間に合わないから、といった理由で自宅のパソコンを使って仕事をしようと安易に考えるのは、実はとても危険です。

「自宅で仕事」にはどんなわなが潜んでいるか、具体的な例を基に考えてみたいと思います。

年末年始、クラウドストレージで仕事を持ち帰り

加藤さん(仮名)は、中堅の不動産企業に勤めています。加藤家は妻と高校生の長男と中学生の長女の4人家族。自宅には家族共用のノートパソコンが1台あるのに加え、長男は高校入学の折に買ってもらった専用のパソコンを使っています。家族共用のパソコンはもっぱら加藤さん専用。妻と中学生の長女は普段スマートフォンばかりで、パソコンはほとんど使いません。

加藤さんも取り立ててITに強いタイプではありませんが、セキュリティソフトの更新は毎年欠かさずに行っています。3台分のライセンスを購入し、パソコン2台と自分のAndroidスマートフォンに入れています。ほかの家族はiPhoneを使っています。

さて、加藤さんは、会社の業績を左右する重要なプロジェクトを任されていました。年明け早々、取引先との重要な商談が予定されており、その資料作成を仕上げるためには、年末年始の休み期間中に作業をしなければなりません。

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