iPhoneも狙う「ランサムウエア」のヤバい実態 端末ロック後に身代金を要求されるケースも
「ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)」という名のマルウエア(悪意を持ったソフトウエア)がインターネット上で大きな話題になっている。報道によると、5月12日以来、ランサムウエアの新種「WannaCry」の被害がすでに150カ国23万件以上に及んでおり、その被害は日に日に拡大中だ。
この攻撃に北朝鮮の関与が疑われていることや、米国の諜報機関がこの脆弱性の存在を知りながらも、自分たちの諜報活動に活用するためにその報告を怠っていた証拠が見つかるなどのニュースが話題をさらに大きくしている。
WannaCryはWindows XP(および同世代のサーバー製品であるWindows Server 2003)の脆弱性を突いたワーム(自己増殖するマルウエア)だ。WannaCryは、インターネットにつながる、あらゆる政府・公共機関、民間企業などの情報システムに脅威をもたらしている。
今でも多い「XP」を利用するシステム
では、個人の利用者には無関係なのかといえば、そうではない。なぜなら、個人にとって、もっとも身近なコンピュータであるスマートフォンも、ランサムウエアの攻撃対象となっているからだ。
WannaCry感染が急拡大した背景には、爆発的な感染力を発揮する動作原理もさることながら、再三の呼びかけにもかかわらず、残る古いウィンドウズシステムの放置があることは言うまでもない。
マイクロソフトがサポートを終了している古いWindows XPを使ったシステムが今でも多いこと、コンピュータが管理する“情報の取り出しに制限をかける”という、専門家以外にはあまり知られていない攻撃手法であること、サポートを終了したWindows XPに対してマイクロソフトが例外的に対策を施すと発表したことなども話題を大きくしている。
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