超高層ビル下の道路に土木と建築の結界を見た

虎ノ門ヒルズと環状2号線は大雪の中でも工事が進む

虎ノ門ヒルズは2013年3月に上棟式が済んでいて外見はほぼ完成しているが、内側は現在工事中だ。そこへ潜入するため、案内してくれる大林組の方からお借りしてヘルメットを被る。

この仕事をするようになってからあまりにヘルメットを被る機会が増えたので、ボクはマイ・ヘルメットを購入した。しかし、本日は記録的な大雪(と後で知ることになる)のため、荷物を極力減らすことを優先し、マイ・ヘルメットのデビューは先送りとした。

ビルは2階から5階の床部分までが吹き抜けになるが、今はそのスペースに足場が組まれている。吹き抜けの上の5階は、アカデミーヒルズだという。建物への入り口のある地下1階から5階まで階段で上がってみる。建設中のビルにはエレベーターがない。ないわけではないのだが、見学者が乗れるようなものがない。したがって黙々と階段で移動することになる。階段の踏み板と踏み板の間の蹴込み部分には「ゴミはゴミ 資源は資源 ゴミはゴミ」などの標語が貼られている。こういう現場で何が優先されているかが垣間見える瞬間だ。

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アカデミーヒルズのカンファレンスホール。内装工事が着々と進んでいる

・・・・などというと観察に余裕をカマしているように聞こえるかも知れないが、ボクは高所恐怖症である。たとえ5階であってもその高さから、吹き抜けの下を見下ろすなんてクレイジーだ。さらに閉所恐怖症でもあるので、ほの暗い階段を上り下りすると、ギザのピラミッドへ行き中へ入り、高さと狭さで脈拍が200くらいになった(はず)ときのことを思い出し、さらに動悸が激しくなる。それでも見たいと思わせる魅惑が、こういう現場にはある。

5階にはアカデミーヒルズが入るそうである。講演や勉強会が行われるイベントスペースだ。竣工後にもここには来るだろうなという予感がする。であれば、内壁工事前でむき出しになっている防火壁にサインをし、後になってから「このあたりにボクのサインがあるんですよ、もう見えないですけど」と大いに自慢したいところだが、自重する。

寒いので事務所でお話を伺った

諸事情により見学は5階まででギブアップするが、地上52階建ての高いビルを作るには、それなりの工夫が必要なはずである。そこで、近くにある工事事務所でお話を伺うことにした。工事事務所と言っても、プレハブの仮設事務所のようなものではなく、地上9階建ての森ビルの保有ビルをまるごと一棟、使っている。現場で働く人はおよそ2000人いるというから、これでも事務所が広すぎるとは言えないのかもしれない。現場では恐ろしいほどの数のヘルメットたちとすれ違った。自分もヘルメット姿なので、気分はすっかり高揚する。

 ご説明くださるのは大林組の環二・III街区工事事務所事務長の久保田康さんと同事務所工事長の高原隆一さんだ。ビルそのものの話を聞く前に、肩書きについて聞きたい。事務長と工事長、いったいどちらが上役なのか。答えはイーブン。ひとことで言えば、事務長は文系仕事、工事長は理系仕事のまとめ役なのだそうだ。お二人の上に、所長がいる。

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