エマニュエル: 確かに朝早く起きてお弁当を用意して、職場や学校に持ってくるフランス人なんて見たことないかも。でも、パリにはお待ち帰り用のお弁当を出すお店はいくつかあるけどね。値段は11~15ユーロぐらいで、照り焼きチキン弁当、コロッケ弁当、鮭弁当など日本のお弁当とほぼ同じような感じ。
学生はくみの言うようにたいていは学食かサンドイッチかのどちらかだね。どちらもだいたい3~5ユーロ前後。いちばんクラシックな「パリジャン」というサンドイッチはバゲットにハムとバターが挟んであるのだけど、50年前はサンドイッチと言ったらこれしかなかったそうだ。
学生はカフェで食事はほぼしない
現在は、サンドイッチを提供するお店がたくさんあって、それぞれがオリジナリティーのあるサンドイッチをつくっているから、本当にいろんな種類のサンドイッチがあって飽きなくていいよね。
自分で簡単なサンドイッチを作ってきている人もいたけど、女の子がサラダをタッパーウェアに詰めて持ってきているのもよく見かけた。果物は皮ごとかじってる人はよくいるよね。でも僕は果物ナイフを持参して皮はむいて食べてるよ。リンゴとかキウイやパイナップルなんかを食べやすい大きさに切って持ってくる人もいる。
くみ:あとは、学生でもみんなエスプレッソを飲みに連れ立ってすぐカフェに行くよね。カフェは本当に学生向けの安いところだと1.5ユーロとか。でも普通の街中のカフェだと2.5ユーロはするよね。ほかのものと比較するとけっこう高いのに、カフェだけはみんな頻繁に行くことにも感心してた。
そういうカフェでずっと話し続けてお腹が空いても、クロックムッシュやステーキとポテトフライみたいな、どこでもある定番のご飯は7ユーロ以上するから、みんな絶対カフェでそのまま食べたりしないで、家に帰っていた気がする。
エマニュエル:フランスでは、カフェはコーヒーを飲む場所というよりは社交の場という感じだからね。飲んだり食べたりするより、しゃべることがメインだから。フランス人のいう「1杯飲もうか」は長時間話すって事。
だからエスプレッソは1杯2~3ユーロするけど、この値段の中には話すために長時間居座る許可も含まれているということだね。だから純粋にコーヒーだけさっと飲みたい場合、カウンターで立って飲むと値段は1ユーロ前後になる。