
コロナ禍を経てフランスのオフィスに起きている変化とは…(写真:Nathan Laine/Bloomberg)
フランスに住む日本人女性のくみと、日本に住んだ経験を持つフランス人男性のエマニュエルが日本とフランスの相違点について語り合う本連載。今回は今のフランス人の働き方について。もともと日本に比べてフレキシブルな働き方が認められていたフランスですが、コロナ禍を経てより柔軟性が増した一方、オフィスで謎の「争い」も勃発しているようです。
田舎に引っ越してTGVで出勤する人も
エマニュエル : フランスではコロナ規制はほとんど撤廃されている中で、現在のフランス人の働き方について今回は話してみようと思う。コロナ以前の働き方に戻ったかといえば、けっしてそういうわけではなく、まず一番の違いが職場への出勤状況だ。これは業種や企業によってかなり差があり、5日間のうち2日だけ出勤といった職場もあれば、毎日出勤する以前のスタイルに戻った企業もある。
テレワークを許可している企業においては、職場からかなり離れた田舎に引っ越した人たちもいて、TGVで出勤する人もいる。また職場近くに住む人などは、毎日午前もしくは午後だけ出勤して、残りの時間はテレワークということもある。
テレワークの曜日は固定されている場合と、自分で好きに決める場合があり、後者ではだれがいつ出勤するかを管理するソフトなどを使って、なるべく出勤状況に偏りがないようにしているところも多い。
くみ: そうね、今のフランスでの働き方は本当に人による。会社勤めの場合はどうしても会社の方針に従わないといけないし、コロナ前と同様に毎日オフィスに出勤して会議や出張も元通りという人もいれば、部分的にテレワークを認められている人もいる。個人で仕事をしている人は今でも自由にしていたり。
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