「2年で2倍」電気代高騰し続けるフランス人の悲鳴 4人に1人が電気・ガス代払えないという調査も

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2021年に行われた調査では、8割以上の人がエネルギー消費に懸念を抱いていると回答した(写真:Nathan Laine/Bloomberg)

フランスに住む日本人女性のくみと、日本に住んだ経験を持つフランス人男性のエマニュエルが日本とフランスの相違点について語り合う本連載。今回は各国で話題になっている電気やガス料金の値上げ。フランスでは独自の事情から、電気料金が大幅に上がっているようです。何が起きているのでしょうか。

広い家では電気代が月500ユーロに

くみ : 先月、日本では急な大規模停電予告があって、各家庭や職場での節電が求められたとニュースで見た。フランスでも去年から電気・ガス代の大きな値上がりがあって政府が補助なども考慮したり、ということがあったわね。

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東京と比べてパリがそこまで電気代が高いイメージはなかったのだけど、70平米ほどのパリ中心部に住む知り合いは、毎月100ユーロを越えるそうで、さらには広いアパルトマンだと月額500ユーロと聞いたこともあって驚いた。

私もセントラルヒーティングのアパルトマンに引っ越すとか、備付けの古い暖房ではなく、熱効率と節電率が高いと言われる独立型の暖房に切り替えるべきなのかと最近悩んでいるのだけど、エマニュエルはどう?ここ数年での電気代の高騰を身にしみて感じることはある?

エマニュエル : 確かに、フランスでも現在、電気代の値上げは大きな問題になっている。2022年には、政府の介入がなかった場合には、値上がりは35%にもなっていただろうと言われている。今年2月に政府が、値上がりの限度を4%までと規定したために、今はまだどうにかなっているけれど、4月に行われる大統領選挙後はいったいどうなることか……。

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