学校に「先生!」と電話をかける前にすべきこと

客観的事実を集め、解決につなげる

子どもたちの生活の中では、どうしたってトラブルは発生します。そのときに、社会でよりよく生きていくためにも、子どもが自分の力で解決できる力を身に付けること、1人の力で足りなければ周りの力を借りながら解決できるようになることが求められます。

子ども同士のトラブルに対して、どう仲良くさせるかといった観点から問題解決を進めるのではなく、このトラブルを子どもたちの自律にどう結びつけるかが最上位目標だということを、誰もが心にとめておかなければなりません。

例えば、「1人だけ違うことをしていたのが気に入らなかった」というのであれば多様性について学ぶきっかけになるでしょうし、「ただふざけて遊んでいただけ」というのであれば、相手との距離感を考えるきっかけになるはずです。

ただ、1番の理想は子ども同士でトラブルを解決することですが、なかには自分の力で解決できないこともあります。

その一つひとつのトラブルに対して、見守ってあげていればいいのか、大人が関わったほうがいいのか、関係機関と連携したほうがいいのか、警察などを含めた学校外の組織が介入しなければならないのか……、大人はそれを見極めながら、上手に子どもたちの自律を支援していくべきです。

いじめは客観的事実で解決に導く

子ども同士のトラブルの中でも、大人が介入する必要があるレベル感のものについて深掘りしてみましょう(「いじめ」という言葉は前述のとおり定義が曖昧になっており使いづらいのですが、ここからは「程度の重いいじめ」という意味合いで使います)。

そもそも、いじめは発見されにくい構造になっています。

「いじめは絶対に許さない」といった言葉に象徴されるように、いじめは誰にとってもよくないことだということは、確実に認識されています。それゆえ、いじめは先生や親の見えないところで行われるのです。

「いじめられている側」から情報が表に出てこない理由についてもご紹介します。いじめられている子には、次のようなことが傾向としてあると言われています。

・いじめられていることを恥ずかしく思っている
・いじめられていると伝えて、親に心配をかけたくない
・いじめがひどくなることを恐れて言いたがらない

マスコミなどによくクローズアップされるのは3番目の理由ですが、子ども自身が周りに伝えたがらないからこそ、いじめは発見されにくいのです。

だからこそ、教員はアンテナを張って、生徒が隠したがる情報もキャッチしなくてはなりませんし、親御さんもお子さんの変化には敏感になり、ささいなサインも見過ごさないことが求められます。

次ページ実際にいじめが発覚した際の対応例
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