20・30代が「ずっと稼げる人」になるためには? 年代別「自分の価値を高めるための投資戦略」

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【20代:人的資本の構築期】

まず、20代は多くの場合、その後の職業人生の基礎を作るために、自分の時間と努力を自分に投資する時期だ。知識やスキルは、それを利用できる期間が長い方が、経済価値が大きいので、教育に対する投資はできるだけ早く行う方が効果は大きい。自分がどんな分野のどんな仕事に「投資」するのかを、なるべく早く決めることができるといい。

一方、自分がどの仕事に向いているのかは、実際に仕事にかかわってみなければ分からないことが多い。従って、世間を見つつ、できればいろいろな仕事の経験を積みながら、「自分の分野」を決めたいという、別の利害関係がある。

時間は無限ではないし、何歳になっても仕事のチャンスを平等に与えてくれるというほど世の中は親切にできていないので、「早く決めたい」と「慎重に見極めてから決めたい」との間に折り合いをつける必要がある。

あえて、メドを提示すると「28歳」位までには、将来とも中心となる自分の仕事を決めたい。30代前半を、「仕事を覚えた状態」で迎えるためには、この辺りまでが試行錯誤が許される限界だと一応意識しておこう。

20代は、自分の能力に投資すること(投資するのは、主に「時間」と「努力」だ)と、自分が今後価値を築いていく仕事の分野の選択を行う時期だと考えたい。

20代が「構築期」なら、30代は「完成期」

【30代:人的資本の完成期】

30代は前半と後半で少し意味が異なる。

30代の前半は、組織で仕事をする普通のビジネスパーソンにとって、能力的な全盛期だろう。仕事を覚えていて、体力もあり、フレッシュな感覚も幾らか残っている。一般的な組織では、多くの仕事を任されて、大いに使われる時期でもある。この時期に仕事で実績を作ると、人材として高く評価されるようになる。

人的資本の価値を高める努力を有効に行ってきた人の場合、「35歳」くらいが、人的資本の価値のピークになりやすい。能力がそれ以上伸びなくなると、今後能力を使う事ができる持ち時間が短くなることのマイナス効果が優勢になるからだ。

一般的な組織内における人材評価や、あるいはフリーランスで働く人への評価を見ると、概ね35歳くらいの段階で、人物に対する評価が固まることが多い。この段階で評価の高い人は、その後に、組織内で出世したり、良い転職の機会を持てたりする。

30代の前半くらいの時期は、「ファースト・キャリア」(60歳以降のセカンドキャリアと対比して使っている)における能力投資の最終局面であると同時に、仕事で実績をあげて人材評価を確立して、人的資本の完成を目指す時期だ。

30代の後半からは、人的資本の価値を上手く実現して行く、人的資本の活用期に入る。

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