環境先進国とされるドイツ。原発事故の時にはドイツでもデモが盛んに行われた。「環境先進国」になった原動力は「ドイツの団塊世代」の存在が大きかった。
「緑の党」の登場
緑の党は「環境先進国」をイメージさせる代表格だ。環境問題は戦後の大量生産・大量消費に伴う公害などの負の面が出てきたことが直接的なはじまりだが、西ドイツ(当時)では1971年に環境保護は国の公の役務ということになった。緑の党は1980年に設立されたが、それ以前から各地方であった運動が結実したかたちだった。
設立から3年後の1983年には連邦議会で議席を獲得。1998年からはドイツ社民党との連立で与党にまでなった(2005年まで)。その後、下野するが、昨年は地方選挙で注目が高まる。バーデン・ヴュルテンベルク州の州議会議員選挙では福島原発事故をうけるかたちで、緑の州知事が誕生した。同州は58年間、保守政党キリスト教民主同盟が政権を担っていたところだった。
今日、環境問題はどの政党も考えなければならない課題であるが、緑の党の登場は、20世紀の政治の大きな特徴といえるだろう。
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