福地さんに選んでいただいた究極のパンに共通しているのは、作り手の顔が見えること。パンはシンプルな材料で誰でも作れるからこそ、その味の違いは作り手の思いの深さと比例するのかもしれない。
5つとも関東近県に偏ってしまったため、番外編として地方の”究極パン”も2つ紹介してもらった。
1つは、「ちゃっと(静岡)」の食パン。「跳ね返るような弾力がありながら、口の中でとろける、ギャップが最大の魅力。四角い型に収まりきらない、魅力あふれる角食パンです」。
もう1つは、「THE ROOT(福岡)」のカンパーニュ。「バリっとしたクラスト(外皮)の香ばしさとしっとりもちもちのクラム(内身)の口どけ、そのコントラストが楽しいカンパーニュ。とくにクラストの軽妙な食感は絶品です」とのこと。
令和はもっとパンが面白くなる
最後に、パンが好きでもパン屋巡りをする時間とお金がない人が、少しでもおいしくパンを食べるコツを福地さんに聞いてみた。
「誰でも使えて便利なのは、マーナのトーストスチーマーですね。買いだめして冷凍庫で保存していたパンも、このスチーマーを入れてトースターで焼くと、かなり焼き上がりに近い食感になります。
私はトースターを大小2台持っていて、大きさも種類も違うパンを同時に焼き戻しすることがありますけど、このスチーマーがあるとまず失敗しません」
パン人気がブームを超えて定着した状況について、「令和はもっとパンが面白くなる時代になると思います」と語る福地さん。本格的にパンにハマり出した人は、定番ものやお店に与えられるパンだけでは物足りなくなるため、自分でアレンジして食べる人が増えていくだろうと予想しているのだ。
食は時代を写す鏡。パンの食べ方1つで喜びを感じられる人が増えるなら、とても素敵なことだと思う。
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