ハロウィン文化「日本と韓国」楽しみ方の違い 海外カルチャーへの敬意を忘れずにいたい
ここ数年で日本に急激に広まり、定着しつつあるハロウィーン。10月に入るとお化けや魔女、顔の描かれたパンプキンが街を装飾している。日本では1980年代初めに東京で仮装パレードなどが行われていたそうだが、1990年代後半に東京ディズニーランドが、その後2000年代初頭にユニバーサル・スタジオ・ジャパンがハロウィーンイベントを始めたことをきっかけに一気に広く知れ渡ったと言われている。
しかし、本場アメリカのハロウィーンとは違って、大人がコスプレをして騒ぐ日というイメージが強く、ハリウッド映画などでよく見る子どもがお化けの仮装をして近所の家々を回りお菓子をもらい歩く習慣は、一部自治体が特別イベントで行っている以外見かけることは少ないようだ。
韓国では10年ほど前から広がっていた
お隣りの韓国でも、ハロウィーンはここ数年で一気に認知度を上げている。テーマパークがきっかけの日本と違い、韓国では10年ほど前にソウルの中心部・梨泰院(イテウォン)を中心に広がりを見せていった。梨泰院には大きな米軍基地がありアメリカ人が多く住んでいる。多国籍な飲食店も多く、今では米軍人や在韓外国人だけでなく、韓国の若者たちも多く足を運ぶ地域だ。
実は、つい十数年前までは梨泰院といえば「怖い場所」というイメージが強かった。当時、筆者のソウル在住の友人も「梨泰院には怖いのであまり行ったことがない」と言っていたほどだ。
日本でも人気の俳優チャン・グンソク主演で実際の殺人事件を元にした映画『The Case of Itaewon Homicide(梨泰院殺人事件)』が制作されたように、暴力事件や怪しい偽ブランドの店が軒を連ねるような、あまりいいイメージのないエリアだった。