「FIT終了」で変わる住宅用太陽光発電の活用術 住宅大手は顧客サービスの充実を目指す

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発電だけ、電気の小売りだけ、発電・小売りの両方を行う企業に大別される。小売りの場合だけの場合は、発電業者から電気を購入、あるいは日本卸電力取引所(JEPX)から電気を購入して電気を販売、そこから利益を得るビジネスモデルとなっている。

卒FITでは、購入先となる発電業者が住宅用PVを搭載した各住宅になるわけである。新電力会社の場合は、住宅用太陽光発電の買取価格や幅が広く付帯条件も多いことから、ここではその紹介を割愛する。

ハウスメーカーも買取価格を発表

ところで、PPSには住宅事業者、PV・蓄電池のメーカーも参入している。以下では、卒FITに伴うPV発電電力の買い取り、さらには販売などの活用方法について、すでにアナウンスをしている主なハウスメーカーとその内容について紹介しておく。

【旭化成ホームズ】
■名称=ヘーベル電気
■買取予定価格=10円/kWh
蓄電池設置の場合12円/kWh
【住友林業】
■名称=スミリンでんき
■買取予定価格=11円/kWh
※2023年3月まで。住友林業ホームテックでPVを設置した顧客も対象
【積水化学工業(セキスイハイム)】
■名称=スマートハイムでんき
■買取予定価格=9円/kWh
蓄電池設置済みの場合12円/kWh
※2020年3月までにFITを終了する顧客が対象で、2021年3月まで
【積水ハウス】
■名称=積水ハウスオーナーでんき
■買取予定価格=11円/kWh
【大和ハウス工業】
■名称=ダイワハウスでんき
■買取予定価格=11.5円/kWh
蓄電池設置の場合22円/kWh(2年目以降11.5/kWh)、他社住宅の場合10円/kWh
※買取価格は年度ごとに改訂

 

ハウスメーカーによる卒FITへの対応イメージ。大和ハウス工業では他社が建てた住宅や他企業の事業所などにも販売を計画している(出所:大和ハウス工業のニュースリリースより)
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