じわり増える「ネオ和食」とはいったい何か 食通が通うフィッシュバーガーの店も

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そこで、酒を飲みながら楽しんでもらうために、酒のラインナップや魚介を使ったサイドメニューの拡充に力を入れる予定だ。「今後は、頻繁に季節商品を出したいし、グリルした魚介などヘルシー系のメニューもやりたい。グルテンアレルギーの人でも食べられるように、米粉パンも使いたい。クラムチャウダーやエビのスープなどのスープ類も」と山田店長は意気込む。

パルコへの出店が決まり、意気込んでいる山田店長(写真右、撮影:梅谷秀次)

デリファシャスが、客からもデベロッパーからも人気になる最大の要因は、丁寧に処理した魚の味、ほかの具材とのバランスのよさにある。フィッシュバーガー専門店という、今までになかったスタイルの店であることも魅力的だ。

増える「和総菜パン」屋

1000円超えのハンバーガーが受け入れられるのは、2000年代半ばに流行した後、すっかり定着したグルメバーガーというジャンルに入るからだろう。また、東京メトロの駅に置かれるフリーペーパー『メトロミニッツ』が、8月号でハンバーガー特集をするなど、グルメバーガーの人気も再燃している。

別のトレンドも追い風になっている。それは、和風のパンが人気になってきていることだ。和風パンのパイオニアはおそらく、2000年に東京・三軒茶屋で開業したパン屋「濱田屋」である。同店はきんぴらごぼうやヒジキ煮を入れた総菜パン、豆がたくさん入った豆パンなどを売る。

ここ数年、ほかにも和風パンを出す店が増えてきた。2017年3月に東京・江古田に開いた「パンの森 江古田」は、発酵だねに野生酵母のほか塩麹を加えたパンを売る。

2019年4月、東京・大森にオープンした「題名のないパン屋」は、老舗佃煮店が開いた高級食パン店で、和総菜に合わせて食べられるように、江戸甘味噌を練り込んでいる。そのほかにもタコを載せたパンを売る店、総菜パンの具材の味つけにしょうゆを使う店など、和のアレンジを施したパンがいろいろ登場している。

和食自体も見直されている。最近、伝統にとらわれずカジュアルに作った料理を「ネオ和食」と呼ぶ流行もある。それは2013年12月に和食がユネスコの無形文化遺産に登録されて、「和食とは何か」を改めて問う風潮が生まれたからかもしれない。

「和食」というと、だしを使った野菜料理やみそ汁、焼き魚や煮付け、油脂を使わない蒸し料理などがイメージされる。それは懐石料理などの高級料理、または「おばあちゃん」が作った昔ながらの総菜である。

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