この種の調査を見て不思議なのはトヨタ自動車の人気の低さだ。低いと言ってもいつもランキングに入っており、今回は16位。世界で互角に戦えるトップ企業だけに、もう少し高くてもおかしくないといつも感じる。
学生が採用ホームページを評価する基準は「見かけ」である。正確に言えば、就職ナビでざっと業種を研究しながら、知っている企業のホームページを見ている。そして第一印象で判断している。
コメントで圧倒的に多いのは「見やすい」と「わかりやすい」だ。続いて「きれい」「かっこいい」が目立つ。
逆に言うと、「わかりづらく」「見にくく」「使いづらく」「何を言っているのかさっぱりわからず」「興味が湧かない」採用ホームページがかなりあるということだろう。
ANAとJAL、なぜ高評価?
好感度ランキングの上位企業への学生コメントを紹介してみよう。1位のANAへのコメントは短文が多い。
「キラキラしていたため」(文系・早慶大クラス)
「社員インタビューがとても充実していたこと」(文系・早慶大クラス)
「動画が魅力的」(文系・早慶大クラス)
「写真が多い」(文系・上位私立大)とビジュアルへの評価も高い。
おもしろいと思ったのは、「人材を人財と呼んでいるところ」(文系・上位私立大)というコメントだ。「材」を「財」と書くことで学生の気持ちを引き寄せることができるようだ。また若手社員を登場させるのは常套手段だが、効果があることは次の言葉でわかる。「年齢の近い方の思いが書いてあった」(理系・その他私立大)
2位のJALもデザイン性への評価が高い。
「デザインがきれい」(文系・早慶大クラス)
「わかりやすく整理されていた」(文系・上位私立大)
「文言が簡潔でわかりやすい」(文系・その他私立大)
原稿を作り始めるとあれもこれも盛り込みたくなるが、削って短くするとメッセージ性が高まる。JALは簡潔な文言で狙いどおりの効果を上げているようだ。
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