50代社員を分類してみる
どれくらいの割合の社員が、いつ頃からはつらつとした雰囲気を失うのかを直接調査した資料はなさそうだ。そこで実際に、働いている会社員からのヒアリングや私の感覚を基に、新入社員と50代社員の比較を試みてみた(だから、数字はあくまで「イメージ」である)。
まずタテ軸に、「会社へのコミット度合い」、つまり会社の仕事中心で過ごしているかどうかのレベル、ヨコ軸には、「イキイキと『いい顔』で働いている度合い」をとる。
「いい顔」をポイントにするのは、顔つきが、中高年の充実感を最もよく表すと考えているからだ。
すると、右の図にあるように、会社の仕事にコミットしていて、かつイキイキと働いている「会社人間型(Ⅰ)」、会社の仕事にはそれほどコミットしていないが、やはり「いい顔」で過ごしている「社外充実型(Ⅱ)」、会社にはコミットしているが、仕事に充実感を感じていない「組織埋め込み型(Ⅲ)」、会社にはコミットしないし、仕事にも意味を感じていない「無気力型(Ⅳ)」に分けることができる。
20代社員の各象限別の割合
まず、20代社員の各エリアの割合を下の図のように想定してみた。
私は人事部で採用責任者を経験した。そのときは、周囲の同僚と協調しながら、イキイキと仕事に取り組んでくれる学生の採用を目指した。つまり、「会社人間型(Ⅰ)」に入る社員をターゲットにしていた。それは今でも変わらないだろう。冒頭に紹介した就活生や新入社員のように、大半の若手社員は、将来が定まっていないことも相まって、未来に展望を描こうと努力している。
もちろん、思いどおりに学生が集められない場合や採用ミスもあるので、「会社人間型(Ⅰ)」の社員を85%、そのほかのエリアの若手社員をそれぞれ5%と仮定してみる。
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